負荷に対してどれだけの回数(時間)こなせたか

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写真 kikuzoさん

階段登るときを想像してほしい。一歩ずつなら皆がみんな用意にクリアしていく。できることを当たり前にこなし、なんら苦など感じない。もしかしたら、歩き始めた赤ん坊ならとても大きな第一歩かもしれないが、大の大人ならば容易いことだ。

でも、少し見方をかえてみる。もしも二段飛ばし、三段飛ばしと徐々に上げていった場合、いずれ限界が来る。それは跳び箱で飛べる段数のようにいずれ限界が来る。どこまでも高く飛べるわけではない。自分の能力のできる範囲の中で、こなせることは決まっている。

今やっているトレーニングもそうだ。私はレジスタンストレーニング(筋トレ)もパワーメーターを使ったパワートレーニングもアプローチや強くなる方法は一緒だと思う。ただ、多くの場合捉え方がそれぞれ別物だと捉えてしまう。

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なにを、どれだけ

筋トレは自分自身が挙げられない負荷を感覚的にわかる。突然100kgなんて挙げられないし、あげようとも思わない。だから少しばかりできる重さの範囲の中でスタートする。30kgを10RM(10回ぎりぎり挙げられる負荷)というように重さと回数で目的とするトレーニングを効率良く狙える。

ただし、パワートレーニングの場合この傾向が少し狂う。300W 10minというトレーニングの設定をしたとして、途中でできずにやめてしまう。これで「できなかった」と何度も失敗するのは避けたい。失敗した原因は、重いバーベルが何回も上がらないのと同じように、狙うパワーゾーンが高すぎるからだ。

250W 10minなら完遂できたとする。そしたら先ほどのレジスタンストレーニング同様に50kg 10RMとほぼ同じ意味になる。たしかにRMの追い込んだ値は、どちらかというと1min全開走で追い込んだ時と似ているだろうが、本質は「負荷に対してどれだけの回数(時間)こなせたか」である。

これらは、パイオニアペダリングモニターのMMPカーブで見ることができる。当然時間をX軸、負荷をY軸に取るため右肩下がりのカーブになる。ただこれらは最大パフォーマンスのカーブであるため精神的な要因や、前日の疲れがある場合はより低くなる。

私は結構アナログな方法で、10minの値をメモしている。今日は280Wできたから次は290Wと10づつあげている。できなかったら何度もその負荷を目指す。そうすると次第に体が負荷に順応し、できるようになってくる。今日は291W、昨日も291Wだった(実際は毎朝一時間乗ってる)。

300Wに到達したら今度はできる時間を伸ばして11min,12min…と今度は続けられる時間を伸ばしていく。15minできるようになったら、こんどは2set…と一つ一つこなしていく。人それぞれ目指す場所や負荷は違うだろうけど、例えば1時間300Wは無理にせよ、一時間200Wならできるかもしれない。

大事なのは、「できた」を少しづつ確実に積み重ねて経験することだ。「できなかった」は同じ轍を踏まないよう、改善するために必要であり、何度も積み重ねる必要はない。

残念ながら私は世間に埋もれて見えなくなるようなただの凡人だ。だからできることをひとつひとつ積み上げ、ほんの少しづつ自分の限界に近づいていくしかない。そうしたら、いつのまにかとんでもないところにたどり着ける人も出てくるのだろう。

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