Power2Maxの新型Campagnolo4Arm版対応のパワーメータが発売される。国内の販売は不明だが、Movistarに供給されているCampagnolo対応パワーメーターだ。Campagnoloのパワーメーターの選択肢は主にSRMだけで選択肢が少ない。
さらに新型4Armとなればさらに選択の幅が縮まるだろう。ただ、プロチームのMovistarに供給と有れば当然対応し無くてはならない。パワーメーター市場から取り残されつつあったCampagnoloユーザーにとっては朗報かもしれない。
今はパイオニアペダリングモニターやROTOR、PowerTap、Stagesに押され気味のPower2Maxだが私にとっては思い出深いパワーメーターだ。2008年に開発版が公開された。そして2011年、当時はまだ日本未発売で販路もない頃輸入し使った。たしかまだ誰も使っていなかった謎のパワーメーターだったのが振り返ると懐かしい。
そのPower2Maxの新型Campagnolo4Arm対応版を見ていこう。
4アームのBCDは112/145
Campagnoloの4Arm規格はノーマルとコンパクト二通り存在している。今回のPower2Maxも同様に新たな二種類の展開になっている。チェーンリングはノーマル53−39でコンパクトが50−34だ。純正のチェーンリングを取り付ける形となりドライブトレインの相性問題は気にならない。
気になる重量だが、スパイダー(少し古くなった言葉だが)部分は188g。カーボンクランクアームと合わせた重量は644gになっている。対応するBBは「BB30, BB386EVO, BB86, BB90, BBRIGHT, BSA68, ITA70, PF30」とおおくのBBに対応している。
Q-Factorは145.5 mmで、クランク長は170 / 172,5 / 175 mmの3ラインナップだ。ただ国内で販売されていた165mmが無いのは残念だが正直な所数も底まででなそうだし、165mmが販売される可能性は低いだろう。
Power2Maxの仕様
精度は2%で他のパワーメーターと比べても遜色ない性能を持っている。Power2MaxはType-Sになってからというものの、初期型に存在していた気温変化への弱さは微塵も感じられない。測定精度はほとんどパワータップと遜色ないレベルにまで達している。
実際にTYPE-Sは中の回路やバッテリーの取り出しなど多くの改良が加えられた。その為初期型のイメージとは全く異なり完成度の高いパワーメーターとして現在に至っている。
初期から変わらない特徴といえば「きせかえ機能」だ。Power2Maxのコーポレートカラーは緑だが、このパワーメーター部分の色は自由に変えられる。SRMにも同様のギミックがあるが、Power2Maxは初期の頃からこのような遊びココロを忘れなかった。
今回の新型Campagnolo対応Power2Maxも、5種類からの色を選べるようになっている。国内販売時に選べるかは定かではないが、人と同じパワーメーターが嫌なユーザーには嬉しいオプションだろう。
まとめ:Power2Maxはどこへ向かう
今や国内のパワーメーター市場はPowerTapとペダリングモニターに席巻されつつある。その中で老舗のQUARQやSRM、Campagnoloユーザーを取り込みたいPower2Maxはどのように展開していくのだろうか。Stagesもあるが、性能自体は未だ懐疑的である。
使っていないからという理由もあるがやはり値段を考えるとStagesの値段にPower2Maxも合わせてくる必要があるように思える。今後国内のパワーメーター市場は飽和してくることは間違いないだろう。液晶テレビがある一定期間爆発的に売れたあと、販売が伸び悩んだのと同じように。
その時にどのような付加価値(価格、機能)を付けて売るのかは今後パワーメーター開発者と売り手、代理店の腕の見せどころだ。2代目需要や、新たなサイクリストの新規需要をいかに獲得していけるかが今後の販売のカギを握る。
猫も杓子もパワーメーターを使うようになったが、重要なのはそれらの指針をいかに使うかだ。パワーは見て楽しむものではない。指標としてしっかり管理し、それらを元にトレーニングしなくれはならない。その際に選ぶものがPower2Maxであれ、ペダリングモニターであってもよいのだ。
今後も色々なタイプが出てくるであろうパワーメーターから目が離せない。
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