身体が強くなる理由は、体を強くしなければならない状況になったからであり、そういう状況に追い込まれた時に初めて生理学的適応がおこるからです。それが生物の基本的な仕組みです。
疲労困憊になるまで追い込まなあかんな。。。
筋肉で有名な東大の石井教授の言葉。今読んでいる「石井直方の筋肉の科学」に記されている。楽して強くなれない事を科学的に説明しているのが本書。筋肉以外にも、低酸素の話、RM法からパワー × スピードの話など最先端の研究が書かれている。
ベースボール・マガジン社 (2017-10-11)
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ザーッと斜め読みしたけど、難しい内容ばかりではなく、とっつきやすい内容も豊富。そればかりか基本的な考え方や、理論がうまくまとめられている。石井教授の書籍は多数あるけど、その集大成と言ってもいい。レジスタンストレーニング(筋トレ)を運動に活かす為の章では、ツール・ド・フランスを走るロード選手の写真が登場する。
動きの中で筋肉をつけたほうが有効である話は必見だ。そして根本的な考え方として覚えておきたいのは、「一つのトレーニングで得られる効果は一つである。」ということ。例えば、低強度のロングライドしたとしても、高負荷のインターバル耐性がつかない。高強度のインターバルやったからと言って、200km走りぬく持久力はつかない。
この本の良い所は、「今やっているトレーニングは何を強化したいのか」を明確に理解し、トレーニングに活かせるところだ。「なんかよくわからないけどトレーニングとりあえずやってる」という「とりあえずさん」に目からウロコが落ちるはずだ。
少なくとも私は、高強度のトレーニングに取り組む意味を見いだせたし、それ以外のLT値の取り組みにも身が入った。正直なところ、Vo2MAX、LT、回服走の3つで良いのだと思った。あとは回数と頻度。筋肉の理論は難しいが、それ以外のトレーニングの理論も詳しいので、ロードバイクのトレーニングをされる方は一度読んでみても損はしないと思う。
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