西日本エリート36位。出走81名、完走43名。見ての通り結果は惨敗だった。シマノレーシング、マトリックスパワータグ、愛三工業レーシングやバルバ寺崎選手ら国内トッププロチームが入り乱れる中、どこまで走れるんかいなと思っていたが、当然フタを開けてみればそう甘くはない。レースは1周目から逃げができる。そのおかげか1周目、2周目共に3段坂の全区間でペースが遅い。登り強調、下りかっ飛ばす、セオリー通りの走りをプロはするんやなと感心しながら走る。
出場メンバー的にも、サラリーマンがどうこうできるわけじゃないが怒られない程度、邪魔しない程度にプロの近くで走って観察・・・。どうせ走るなら前でしっかり動きを見てみたい。10名より後ろに下がらないように走る。足を残しつつ1周目トンネルでするすると上がる。密度が高いけど、なんか走りやすい。1周目の三段坂で右側から佐野選手が上がってくる。やっぱり大きい。Twitterで「インザスカイサノ」さんの投稿を楽しみにしている私にとってめったにないチャンス。後ろについて一緒に走ってみた。空気抵抗がほとんどなかった・・・。
皆さま、ご覧ください、既に何人かの方には撮影して頂きましたが、今年静岡トヨペット様にサポート頂いた車両です!#静岡トヨペット pic.twitter.com/AV6MwnOenZ
— インザスカイSANO (@sanojunya0109) 2019年2月5日
余談だが以前佐野選手のインタビューを聞いていた。謙虚で自分の事よりも人の事を気に掛ける人間力の高さに一気にファンになってしまった。そんな事を思い出しながら、走る。今自家用車を探していて、もう買う寸前まで来てるのだが踏み切れない。私も佐野さんが乗ってるハイエース買おうかな。車のインプレッションや、自転車乗りの為の車選びとかブログでの紹介するのも面白そうだ。
1周目の三段坂も集団10番手ぐらいでやりすごし、2周目の三段坂はシマノレーシングの2人のペースに合わせて並走して3番手ぐらいで通過。脚の調子はかなりいい、たぶん次の三周目の三段坂も大丈夫だなーと思いつつ。ホームストレートを割と良い前の位置で通過。自分としてはちぎれるとしたら三段坂しかないと思っていたが、それは間違いだった。
3周目の金網まで行く区間で、マトリックスの選手が前方であげたのが見えた。ついて行かねばと思い反応するも2~3回前を詰めてたら結構消耗。居る位置が悪い。「まだ中切れが起きるような位置でしか走れない選手なんだよ」と、前に武井きょうすけさんに大阪で飲んでた時に言われた事が脳内再生される。。。金網区間は一列棒状になって、縦に引き伸ばされる。
そのまま小さなのぼりに入る手前で切れてしまった。やっちまった・・・。正直金網で緩むだろうと思って淡い期待をしたのが間違いで、完全にやらかした感・・・。そのあとは寒さと闘いながら3周、4周は単独でひたすらゴールを目指す。5周目最終周回。3段坂ラスト手前で愛三工業の早川選手とCXでお馴染みの村上功太郎選手ら(たぶん)が追い付いてくる。
パックの後ろについて、三段坂を登るも力が出ずそのまま下りに。ホームストレートでマトリックスの選手が流しているのが見えたので、ホビーレーサーらしく1つでも順位を上げようと最後まで出し尽くす。36位だった。1枚目のリザルトギリギリ。
高い強度のダッシュを何発も出せることができるかどうか、が今更重要だと気付いた。1~3分程度の高強度を何回も、何回も出せて、レース終盤までそれができる。そこにはベースとなる体力も必要だけど、レースではその上にさらに高いパワーを何回も出さなくてはいけない。よく「三段坂で体重の何倍出た」とか「何ワット出た」とかいうけど、瞬間最大風速的にパワーが1発出せたとしても、レース後半の勝負どころまでそれが「繰り返し」「何回も」出せないと意味がない。
5回目までは持った、では次の6回目の勝負どころで垂れるのか、行けるのか。どっちなんだい。そこが分かれ目になる。自分に足りないのはそこだと思う。北摂練でキリPやヨシ君、岡本君、タケハルらが周回数を顧みずダッシュを繰り返して追い込んでいた事を思い出す。私はなんとかへばりついて足を使わずに、淡々と走って最終持ちこたえるが、それって実際のロードレースを走る場合は、ベース部分の能力であって、勝負所でついていくためには何の役にも立たない。
レースで強いのはキリPやヨシ君、岡本君、タケハルのようなスタイル。僕の場合はその部分が弱い。
今回の結果を見ると、L6とかL7の領域での走り込みが絶対的に足りない。エンデュランスだけかなり高まっているが、肝心の高強度が足りない。ロードレースはヒルクライムじゃない。FTPとか確かにそういうことも魅力的だけど、「ペースアップに何発耐えられたか」を高められるようなトレーニングをしていかないと。
私程度のレベルの選手がプロと一緒に走れたことは十分な収穫だったけど、それ以上に足りないことがはっきりとわかってむしろ良かった。帰りの車でも、霧が晴れたみたいで気持ちがよかった。心は修善寺にしっかりと向いていて、通常ならSAでドカ食いするんだけどそんな気も起きない。むしろ吉備SAの食べ物のメニューで食えるものが皆無だったのも幸いした。どうせ体に入れるなら良いものを。無いなら食べる必要などない。オレンジジュース100%と添加物が少なそうな手作りタマゴサンドでタンパク質を補給だけする。
あとはサバの押しずし4つだけ口にする。
帰りの車で娘が良く泣いてくれて、妻も頑張って起きてくれていたから眠くならずに助かった。「子供ができたら変わるよ」と周りには言われていたけど、うちの場合はそうにはならず大変感謝。むしろレースを見に行きたいと言ってくれるし、うれしい。レース前日に「表彰台に上げてやるからな~」と娘言ったら妻から「無理やろ」と言われた(完)
そしてサポートしてくれる監督やマネージャーのななちゃん、チームメンバーには感謝。とても恵まれている。特にマネージャーのナナちゃんには感謝してもしきれないが、結果でしか返せないと思うから今年も表彰台を目指そうと思う。開幕戦のリザルトは振るわなかったが、おそらく今年出るレースで最もメンバーがきついレースだったはずなので良い刺激になった。
挑戦しないと見えてこないこともある。それが明確に理解でき、次にやるべきこと、足りないことがはっきりとわかったのは正直嬉しい。これからも挑戦と継続を続けて行く。選手として成長するためには、それらは必ず必要になってくる要素なのだと思う。
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