超軽量170g!エアロと軽量そして放熱性が融合した至高のヒルクライムスーツ

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ざっくり言うと↓

  • 170g
  • SUNVOLT RESEARCH & DEVELOPMENTモデル
  • インナー不要

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わずか「170g」。

この驚異的な重量を実現したウェアは、SUNVOLTの研究開発専用モデルの証『SRD(SUNVOLT RESEARCH & DEVELOPMENT)』のラインとして登場する。SUNVOLTは限られた用途に特化した製品に「SRD」という特別な称号を授けた。いわばスペシャライズドのS-WORKSと言えばわかりやすいだろう。

今回のSRDモデル「ヒルクライムスーツ」の特徴は「超軽量 x エアロ」だ。さらに「インナーウェア不要」という新しい考え方を採用した。生地屋だからこそ実現できた徹底ぶりである。「エアロ x 軽量 x 快適性」の3つの要素を高い次元で融合させた全く新しい”スーツ”に仕上がっている。

今までとはいったい何が違うのか、その開発の裏側に迫り、SUNVOLTの新しいSRDラインで登場した超軽量ヒルクライムスーツを探る。

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SUNVOLT RESEARCH & DEVELOPMENT

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SUNVOLT社の強みは3つある。生地屋としての強みと、開発能力の高さ、そして国内強豪選手達からのフィードバックだ。これら3つの要素が絡み合い、ユーザーが本当に求める製品が生み出されてきた長い歴史がある。セパレートワンピースやCXワンピといった同社を代表するプロダクトは、国内のシリアスライダー達の間で知らない人などは居ないな存在になっていった。

今回新たにSUNVOLTが立ち上げたSRDラインには、ヒルクライムシーンで活躍している矢部選手が強く関わっている。ヒルクライマー界で矢部選手を知らない人は居ないと思うが・・・、少しばかりご紹介したい。

矢部選手は自転車を始めて3年目の2010年に、乗鞍ヒルクライムチャンピオンクラス2位(56分47秒)という輝かしい成績を収めた。以来、国内のヒルクライムシーンで常にトップを走り続けている。選手として一流の矢部選手が開発に強く携わっているということから、今回のウェアは今までよりもさらに選手目線のウェアに仕上がっているに違いない。

しかし私は、ホントのところ話、実際どうなのか疑問に思った。そこで、矢部選手に直接聞いてみることにした。

ITさん
ITさん
最近、強豪選手に使ってもらったり、矢部さんみたいに有名な選手の名前だけ出して適当なプロモーションするメーカーが多いんですけど、実際のところ今回のクライマースーツってぶっちゃけどうなんでしょうか。
矢部さん
矢部さん
前々から矢部がこんなの欲しいと思っていた製品を具現化させて頂きました。単なる名前貸しやアドバイザーではなく(怒)、クリエイティブディレクターとして開発から、デザイン、テストライドまで全てを試しました。今回のクライマースーツのリリースにあたり、数多くのプロトタイプを製作しました。六甲山などで実走テストを繰り返し、何度も細かなカッティングの調整を繰り返してます。(冬の間もジャケットの下に本製品を着用して走りました)。欧米メーカーが謳う、「ワールドツアークラスのフィードバック」も確かに魅力的ですが、あえて日本のハイアマチュアからのフィードバックをふんだんに取り入れたことがミソです。というのも、私達が走るフィールドは欧米ではなく日本です。日本人独特の体型や、日本の風土、気候を考慮した「日本人のための日本人が生み出すプロダクト」が必要なのです。
ITさん
ITさん
大変失礼な質問をしてしまったと後悔・・・。というよりも今回のウェアは矢部選手がしっかりと開発に携わっている。質問をした後に「アチャー、やっちまった」という自戒の念に苛まれることがあるが、まさに今回がソレだな・・・。
ITさん
ITさん
今回のウェアは軽さが特にクローズアップされているんですが、軽すぎると正直不安です。素材の話をすると、たとえばスペシャライズドのEXOSシューズは軽くて耐久性のあるダイニーマを使っていました。ヒルクライムスーツも同様に何か特別な素材や改良が施されているんでしょうか。
矢部さん
矢部さん
生地は厳選しました。全てイタリア製です。今回のウェアのポイントは、アンダーウェアを着用せず「地肌に身につけるスーツ」ということです。アンダーウェア自体にも重量があります。極限まで軽さを求めていくとアンダーウェアは不要になります。ただ、汗の処理も必要ですのでアンダーウェアの代わりは、クライマースーツが担っています。前後パネルと袖には、シルクのような肌ざりを感じられる収縮性に富んだ高機能生地を新たに採用しました。袖はカットオフで快適性と軽量性の両立を実現しています。パンツ部分はあえてプリント出来ない黒い染め生地のみです。それだけ軽量性、耐久性、快適性を兼ね備えるために素材や染料にもこだわっています。
ITさん
ITさん
ぐうの音も出ませんよ。
矢部さん
矢部さん
確かに「軽さ」が一番のアピールポイントです。サイクリストにも軽量という特徴は理解がしやすいです。しかし、ただ軽いだけのウェアでは意味がありません。「軽くて快適でカッコいい」コレが重要です。というのも、今回のクライマースーツは全く新しいカッティングを採用しました。今までのワンピースの多くは、異常にハイウェスト(日本人の体形に合っていないカッティング)が多く、ぶっちゃけダサかった。私はどれだけ軽くてもダサいウェアは着たくないので、「ライディング時の見た目がかっこよく見える」というポイントも開発するうえで重要な事項でした。
ITさん
ITさん

私がこれ以上、クライマースーツの記事書く必要なくなってきたような気がしてきましたよ・・・。

矢部さん
矢部さん
そして、やはり軽量化の話ばかりに目が行きがちですが、ヒルクライムでもエアロ効果は必ず必要です。富士ヒルくらいイージーで平坦みたいなコースだとドラフティング効果がとても効きますし、エアロ効果は勝敗をわける大きなファクターになります。乗鞍でも三本滝までは勾配が緩くてやはりエアロ効果は重要です。前半でライバルたちよりも脚を使わないという作戦もポイントになってくると思います。また、ヒルクライムは標高の高いエリアを走ります。その場合、山から吹き下す風が発生するのでエアロ効果はヒルクライムこそ大事なのです。クライマースーツはこれら「エアロ」「軽量化」「カッティング」を高いレベルで融合したスーツに仕上がっています。
ITさん
ITさん

もはや私がヒルクライムスーツの解説記事を書く必要が皆無になってしまったので、デザインに話を移しますwww!

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ホワイトアウトデザイン

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今回のSRDヒルクライムスーツは「エアロ」「軽量化」「快適性」というすべての要素が詰め込まれている。問題はスーツのデザインだ。デザイナーのRyo Okamoto氏はヒルクライムスーツの性能に負けない特殊なデザインパターン(微細な点の集合)と配色を採用することにした。それは白色と黒色を使う事だった。

白は最も温度が高くなりにくい色だ。小学校の時、白い紙と黒い紙を地面に置いておいて、どちらが速く燃えるか試したことは無いだろうか。また夏に黒い服よりも白い服のほうが涼しく見える。実際、白色と黒色を比べると、必ず黒色のほうが温度が高くなる、これらは日常生活を思い返せば理解できることだ。

しかし、何故このような事が起こるのだろうか。

この興味深い色の特徴は、人間が色を認識する仕組みを理解すれば解決する。まず、太陽光や蛍光灯などから発せられる光には7色の光が混ざっている。例えば、雨上がりに見える七色の虹が良い例で、太陽光が綺麗にわかれそれぞれの色を認識している。逆にあらゆる色が混ざっている光は白色光と言う。

クリスマスの電飾は赤だったり緑だったりする。このような特定の色だけをもつ光を単色光という。人間が物を認識するという仕組みは、目に光が入ってきている証拠だ。対して暗闇では何も見ることはできない。自然光にはあらゆる色が混ざっているが、たとえば赤いリンゴに光があたると、リンゴは赤い色以外を全て吸収する。

逆のとらえ方をすると、赤いリンゴは「赤色の光だけを吸収せずに反射している」ということになる。反射された光は人間の目に入り、「リンゴが赤い」という認識をするのだ。これはほかの色でも全く同じだ。では白色はどうだろう。結果はどんな色の光も吸収せず、全てを反射する。人間の目にはあらゆる色の光が入ってくるため「白い」と感じる。

では、黒い色の場合はどうだろう。黒色は、全ての光を吸収してしまう。つまり、黒い物質はどんな色の光も反射しない。人間の眼には、赤色も、青色も、黄色も目に入って認識することはできない。どんな色の光も目に入ってこないとき、人間は「黒い」と認識する。光が存在しない暗闇では、すべてのモノが黒く見える。

ここまでの話でうすうす気づくかもしれないが、白と黒を比べるとどちらがが熱くなるのかわかるはずだ。白色はあらゆる色の光を反射する。よって、光を吸収する量がとても少なくなる。対して黒色は全ての光を吸収する。黒色は、光のエネルギーの吸収量が多く熱くなってしまう。

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このような理由から、日差しががもろに当たる背中部分にはホワイトカラーを採用した。走っているときに太陽に向いているのは背中部分である。正面のパネルは背中のホワイトから徐々にブラックに変化するグラデーションが施されている。

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今回のクライマースーツはパンツの色がブラックカラーのみという縛りがある。そのため、ライディングしていない時でも正面から見て違和感のないデザインになるように工夫が施された。「熱を反射する白色」という色にも意味をもたせたデザインは、「ホワイトアウト」と名付けられた。

ホワイトアウトとは雪原と雲がひと続きに見える錯覚の名称だ。ヒルクライムのラストスパートも同じように限界に達し、上も下もわからなくなるほどヒルクライマーたちの追い込むその様を、Ryo okamo氏はデザインに落とし込んだ。

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サンボルトとRyo Okamoto氏のコラボレーションは、エアロ、軽量、熱くなりにくい(放熱性が高い)デザインと素材であらゆる条件を味方につけたのだ。

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まとめ:空力、軽さ、熱をも味方につけた至高の勝負服

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クライマースーツは1時間のレースを想定した究極のスーツと言っていい。「170gの素材」はライダーの体に分散され、170gはさらに存在感を薄めていく。「第二の皮膚」と表現してもなんらおかしくはない仕上がりだ。それでいて全く新しいエアロカッティング、熱を考慮したシンプルなデザインとあらゆる要素を見方につけた究極のスーツである。

自転車機材のトレンドと言えば、「エアロ x 軽量」この二つの組み合わせが注目されている。軽量機材は耐久性や需要の関係から、大手メーカーが手を出しづらい分野だった。しかし、スペシャライズドがEXOSシューズ(200gアンダー)をリリースしてから状況は変わってきたように思う。

時代は、バイクの軽量化から身に着けるウェアの軽量化にまで及び始めた。そしてサンボルトの開発者とデザイナーは体に及ぼされる熱にまで着目してデザインを突き詰めた。まさに究極の世界で戦うために生まれたスーツである。価格は27600円だ。上下がつながったスーツとして考えると、パンツ14,800円、ジャージが12,800円と考えたらかなりお求めやすい価格であることがわかる思う。

今年のヒルクライムレースには、この全く新しいヒルクライムスーツを身に着けたライダーが増えることは間違いない。エアロダイナミクス、軽さ、そして暑さ対策まで考え抜かれたヒルクライムスーツはまさに決戦用の勝負服だ。

なおSRD Cypherクライマースーツは完全受注生産だ。予約はGW中2019年5月6日(月)の注文まで。入荷は富士ヒルに間に合う2019年5月末頃入荷予定だ。ヒルクライムスーツを身に着け機材のアドバンテージを存分に生かして、ライバルたちを出し抜いてほしい。

《予約販売分》Cypher クライマースーツ ヒルクライム決戦ウェアの新機軸

高解像度写真:SRD Cypher “white out” クライマースーツ

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