EZgainsは「あと付けエアロ」できるEZエアロ・チェーンリング・カバーを開発した。なんと、カーボン製のチェーンリングカバーを両面テープで装着するだけだ。シンプルかつ導入コストにも優れている。
チェーンリングとクランクアームは、ホイールと同じように空気がチェーンリングの空いたスペースに巻き込まれ、空気抵抗が発生する可能性がある。エアロチェーンリングカバーを取り付けると、チェーンリングを通る空気の流れがスムーズになり、空力性能を向上させる。
EZエアロ・チェーンリング・カバーは、チェーンリングサイズ、クランクセットアーム、パワーメーターにフィットするよう、きめ細やかなカスタム設計が可能だ。
風洞実験は、シルバーストーン・スポーツ・エンジニアリング・ハブの独立した機関において行われた。実験の実施も同機関のエンジニアだ。
結果は以下の通り。
- CdA:-0.005(加重平均計算後)
- 2~4Wの空力改善
時速30~50kmにおけるYaw角ごとのCdAデータは以下の通り。2~4ワットの空力改善が見込める結果だ。
Yaw Angle(°) | Watt Saving(W) |
---|---|
-15 | 1 |
-10 | 1 |
-5 | 2 |
0 | 4 |
5 | 3 |
10 | 1 |
15 | 4 |
このデーターを大きいととらえるか、小さいととらえるかはあなた次第だ。ちなみに、とあるバイクを基準にしたCdA差を置いておく。
- SuperSixEVO3:0
- SuperSixEVO4:-0.010
- SystemSix:-0.018
EVO4とSystemSixのCdA差は0.008だ。
EZエアロ・チェーンリング・カバーはフルカーボンで重量42グラム(テープ含む)だ。英国製でハンドメイドモールドされる。10~12速度に対応、シマノ、SRAM、ROTOR、各種パワーメータ、ビッグギアなどハンドメイドのため幅広く対応する。その割に価格は£99.00と安価だ。
また、EZgainsのクリントン・ブッチャー氏によると、UCIレースで使用することが可能とのこと。まぁ、貼り付け系機材といえば、競技規則集42条規定において、空力効果を狙ったあとつけは禁止されているはずなので各自で確認してほしい。エアロを限りなく追求したい方は、EZエアロ・チェーンリング・カバーを導入してマージナルゲインを追求してみてはどうだろうか。