ホイールの空気抵抗を減らすタイヤの105%ルールとは?

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ひと昔(といっても2000年代前半)の機材を眺めていると、とても細いタイヤを使っていたことに気づかされる。タイヤと歩幅をあわせるようにリム幅も細く作られ、ロープロファイル(リムハイト低い)のホイールが多くみられた。それに対して、昨今は太いタイヤとディープリムが主流になってきている。

これらの機材の変化は単純に「速く走ること」や「快適な乗り心地」を追求した進化の形と言える。F1は毎年のように複雑な形状のマシンが投入される。ロードバイクの技術革新はそれらのスピードよりも遅いが、ゆるやかに進化し続けており、ホイールは「太く」「幅広く」変化した。ただ、様々なリムを見ていると、ある数値の範囲に設計が落ち着いている。

「105%」

この数字を見て、何を言いたいのかすぐさまわかる人もいれば、そうでない人もいるだろう。私は後者だった。こうやって記事を書いているものの、少し前までは「105%のルール」の存在自体を知らなかったのだ。ZIPPが発見した「105%のルール」はロードバイクのホイールに革命的な影響をもたらした。その影響は今でも続いている。

今回の記事は、タイヤとリムの組み合わせがエアロダイナミクスにどのような関係性を持っているのか、各メーカーの資料を元に探っていく。

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Steve”HED”とトロイダルリム

1991年、エンジニアのSteve HedとRobert Haugはある特許を取得した。「トロイダル」形状(ドーナツ状または円環状)として後に広く知られるようになるリム形状の特許だ。トロイダルリムは平面の部分が存在せず、「リムとタイヤを組み合わせて楕円を形成する」といった湾曲を描く独自性を持ったリム形状だ。

Image from Steve Hed Toroidal Rim Patent #US5061013 In simplistic terms,

Image from Steve Hed Toroidal Rim Patent #US5061013 In simplistic terms,

これから話を進めていく前に、この画期的な特許が取得された時代背景も抑えておこう。当時のロードバイクの機材といえば、まだロープロファイルのアルミリムが主流だった。カーボンリムを使ったホイールは「キワモノ」でしかなく、カーボン成型技術はそれほど進んでいなかった。

トロイダル形状がどれだけ素晴らしい設計だからといっても、当時の技術では(作成はできるものの)カーボンリムとして生み出すには量産やコストの面で現実的とは言えなかった。それでもトロイダル形状は、当時としては画期的だった。

そして1997年、ZIPPが「ハイブリッドトロイダルリム形状」の特許を取得した。この特許は、空気の流れを制御するために「タイヤ幅よりもリム幅を広くする」というコンセプトだった。さらにこのコンセプトを生かし、製品として製造しやすくするために平行なブレーキトラックを採用した。

Sargent/Zipp Hybrid Toroidal patent

Sargent/Zipp Hybrid Toroidal patent

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105%のルール

エアロダイナミクスが良いホイールには傾向と共通点がある。最近のリムがどれも似通っているのは、自然が生み出す進化の形と言っていい。リム幅とタイヤ幅の関係性にはまず、「105%のルール」というZIPPが発見した組み合わせによる傾向が存在している。

当時のリム幅はほとんどが19~21mmという狭いものばかりだった。当時、ZippやHedのリムは19~21mmのタイヤに最適化するように設計されていた。

最もリム幅が広いポイントで23mm程度だった。実験を繰り返していたZIPPはある時、妙な傾向に気づいた。タイヤ幅とリム幅が同じ幅(例:23cタイヤに23mm幅リム)になると「エアロダイナミクスが悪化する」という特性だ。そして逆にタイヤ幅よりも太いリムを組み合わせると次第にエアロダイナミクスが好転するという傾向にも気づいた。

ZIPPはこの経験則を「105%のルール」と名付けた。105%のルールは、空気がタイヤを通過しリムに流れていく過程で、タイヤの幅に対して105%以上太いリムを確保しなければエアロダイナミクスが悪化するという特性だ。

Rule of 105 (%) Formulated in 2001 Based on Early Wind tunnel work with 21 and 23mm Tires

Rule of 105 (%) Formulated in 2001 Based on Early Wind tunnel work with 21 and 23mm Tires. SILCA LAB.

105%のルールで最も興味深い側面の1つは、2001年以前はどこのメーカーも風洞実験を積極的に実施していなかった(できなかった)ことだ。現在のサイクリング業界では当たり前になったF1並の解析技術とは大きく異なり、当時は18~20mmのタイヤでトライアスロンやタイムトライアルを実施しタイムを測定していた。

しかし、なぜ105%なのだろうか。

その謎を紐解く鍵はBontragerのCFD解析から読み取ることができる。BontragerのCFD画像は、105%のルールの「なぜ」を理解するために非常に役立にたつ。

Image from Trek/Bontrager D3 Rim Shape White Paper Showing 25mm Tire

BONTRAGER: Image from Trek/Bontrager D3 Rim Shape White Paper Showing 25mm Tire.

画像は、2011年のトレック/ボントレガーホワイトペーパーからのCFD実験結果だ。すべてのホイールに23Cのタイヤが取り付けられている。23Cは2011年の時代背景もあるが当時としてはプロアマ問わず標準的なタイヤ幅だ。それぞれリムハイトやリム幅が異なっている。

  • 56mm, 22.0mm:EASTON EC90 AERO
  • 58mm, 26.4mm:ZIPP 404 Firecrest
  • 50mm, 27.0mm:BONTRAGER AEOLUS 5 D3

画像で最も注目すべきポイントは青色の「空気の流れ」だ。「リム」と「タイヤ」の組み合わせの違いによって、空気の流れが大きく変化している。リムハイトの高い低いは必ずしもエアロダイナミクスの改善に比例するわけではない、という揺るがない事実だ。

横から見たらとても速そうなEASTONの58mmは、50mmのAEOLUS 5 D3よりもエアロダイナミクスは劣る。タイヤ幅に対するリム幅(さらには形状)の組み合わせは、エアロダイナミクスに多大な影響を及ぼし、そして完全に支配している。

これらの結果をもう少し細かく見ていこう。色の違いは空気の流れの速さを示している。青の領域は空気の流れが遅い。赤の領域は空気の流れが速い。そして黒い矢印のポイントは空気の流れが分離(リムから空気が分離)する部分だ。

EASTONの昔流行した細いリムのフロントホイールから見ていこう。他社ホイールと比べると、ホイールから空気の流れが分離するタイミングが早い段階で発生している。空気の流れは後ろに大きく伸び、青い領域が増えている。この低速の領域(2次元の解析上で面積が広い部分)は進行方向とは逆方向にリムを引っ張って(drag)しまう。

そう、”drag”だ。

風洞実験のデーターでしばしばお目にかかる「drag = ひっぱる」という状態だ。dragを別の表現で表すとしたら、「リムからなかなか離れてくれない、空気の遅い流れ」とも言い換えられる。進もうとする物体に対して、物体よりも遅いスピードでその場にとどまろうと居座り(重りになって)抵抗になる。

これはPressure drag(圧力抗力)として知られている。エアロダイナミックにおける抗力の主な原因だ。

イーストンのホイール(2010年ころの細いリム幅)は見た目のリムハイトととは裏腹に、エアロダイナミクスはそこまで期待できない無用の長物ならぬ、無用のディープリムだったのだ。切り裂いた空気の流れを再補足できずに、非常に大きな抗力が発生している。「ディープリムだからエアロダイナミクスに優れている」というのは、一方で正しく、一方で厳密に精査しなければならない内容だ。

BONTRAGERのこのデーターはリム幅が細いホイールと太いホイールでエアロダイナミクスの特性が異なるという事実を表している。その比較対象として(サンプルとしては非常に都合のいい)細くてディープなEASTON EC90が選ばれてしまった。2020年のEASTON EC90 AERO 55 DISC WHEELは、INTERNAL RIM WIDTH: 19mm
EXTERNAL RIM WIDTH: 28mmという形状を備え、かつ55mmというディープリムながらも1545gという驚異的な軽さのホイールをわずか$ 2,000程でリリースしている。10年ひと昔というが、10年もたたないうちによりワイドに、より低廉化したのだ。

Zippはタイヤよりもリムがやや太い。この場合、EASTONよりは抗力が少ないが、Bontragerのアイオロスのリムと比較すると抗力が大きい。ただ、「相対的に」でありZIPPは優秀なエアロダイナミクスを備えている。意外にもボントレガーはタイヤよりも広いリム設計を採用しており、タイヤから分離された空気の流れを「再捕捉」している。

このCFD解析は重要な事実に気づかせてくれる。リムハイトが高ければ高いほどエアロダイナミクスが優れていると言われているが、決して単純な話ではない。理解し難いかもしれないが厳密には、タイヤ幅とリム幅がエアロダイナミクスを支配している。ホイールシステムとして考えたときに、リム幅とタイヤ幅の微妙な違い(組み合わせ)によって抗力は大きく変化する。

エアロダイナミクスに優れたリムを生み出す際のカギは、タイヤの形状とリム形状の微妙な変化がエアロダイナミクスのdragに大きな影響を及ぼしているという事実を一つ一つ丁寧に探って(探り当てて)いくことだ。

そしてタイヤの105%以上のリム幅を確保できていない限り、どんなリムであってもエアロダイナミクスを改善することはほとんど不可能であるという事実が存在している。ここで、さきほどの105%ルールにおけるタイヤとリム幅の関係を表した図を参照してみよう。

Rule of 105 (%) Formulated in 2001 Based on Early Wind tunnel work with 21 and 23mm Tires

Rule of 105 (%) Formulated in 2001 Based on Early Wind tunnel work with 21 and 23mm Tires. SILCA LAB.


Rule of 105 (%) Formulated in 2001 Based on Early Wind tunnel work with 21 and 23mm Tires

28Cタイヤにおいて105%ルールを適応した最低限のリム幅は29.4mmである。29.4mm。この数字どこかで見覚えがないだろうか。そう、現在プロトンの中で最速のホイールと呼ばれているROVAL CLXのリム幅である。0.1mmの狂いもなく29.4mmだ。HUNTの風洞実験やドイツのTour誌で最速のホイールとして君臨しているCLX50のリム幅である。

スペシャライズドの公式ページにも次のような説明がある。

スペシャライズドはCLX 50を可能な限り高速で軽量のホイールにすることのできるリム形状を見出すために、計算流体力学のコンピューターモデリングを大胆に取り入れました。時間はそれなりにかかりましたが、3種類のリム形状まで候補を絞り込み、その3種類をCNC加工で実際に作って、ホイールに組み上げ、自社の風洞施設Win Tunnelでのテストにかけました。

風洞では、自社製品と競合他社製品を含めたあらゆるホイールに24Cタイヤを装着して(装着時実測値は26Cに相当)、テストしました。タイヤを付けたのは、タイヤの有無がテスト結果に大きく影響するからです。リムの設計は、現在主流のタイヤ幅に合わせました。今のタイヤは低めのタイヤ圧で走れる(快適性が増し転がり抵抗が低くなる)だけでなく、適切な幅のリムと組み合わせると空力学効率も高くなります。

「タイヤの有無がテスト結果に大きく影響するからです」や「適切な幅のリムと組み合わせると空力学効率も高くなります」という見解はZIPPの105%ルールのとおりだ。

風洞実験が主流ではない時代に、ZIPPが発見した105%の法則はいま最先端の風洞実験とCFD解析によって立証されている。その結果が105%ルールのリム幅29.6mmなのだ。スペシャライズドの開発者が素晴らしいのは「CLX64から流用」ということを公言しつつも、CLX64のリム幅は29.9㎜であるという点は見逃せない。どこかのブランドのように使いまわしていない。

リムハイトが64mmに増すことによって、切り裂かれた空気を再補足する際の特性が変化する。64mmでは29.4mmではなく29.9mmが最適解なのだ。そしてCLX32のリム幅は28.1mmだ。リムハイトが低くなることによってリム幅も変更している。素晴らしいぞスペシャライズド!(注意:1円たりとも当ブログに広告費は支払われていない。安心してほしい。)

ROVAL CLXシリーズのリムハイト別リム幅は以下の通り。

  • 64mm:29.9mm
  • 50mm:29.4mm
  • 32mm:28.1mm

もしもこれからホイールを選ぶとしたらリム幅は29.4mm以上のリムを選ぼう。・・・いや、25Cタイヤだから26.25mmのリム幅でもよいのではないか。という考えに至るのは正しくもあり間違いでもある。私がROVALを所有しているからリム幅の選択に対してバイアスが働いているのではない。

実際はもう少し注意深く観察する必要がある。タイヤ幅が「何によって支配されているか」について知っておく必要がある。

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リム内幅の設計

Tire Height and Width on 15mm, 17.5mm, and 19.5mm Bead Width Rims at Various Pressures.

Tire Height and Width on 15mm, 17.5mm, and 19.5mm Bead Width Rims at Various Pressures. SILCA LAB.

上のグラフは、リム内幅(15mm、17.5mm、19.5mm)におけるタイヤ幅(23c、25c、28c)と空気圧(6Bar、7Bar、8Bar)の関係を表している。グラフを確認すると空気圧とタイヤの相関関係が明らかになり始める。どのタイヤにも共通しているのは、6barから8barに空気圧を上げるとタイヤ幅が1mm変化する。

ROVALのリムのように緻密にエアロダイナミクスを積み上げていくと、たかが「1mm」、されど「1mm」だ。CLX64とCLX50のリム幅の差は僅か0.5mmだ。この0.5mmの差を導き出すためにスペシャライズドは相当なコストと時間、そして何本もの試作品を潰し、風洞実験を繰り返しながら最適なリムを導き出したのだろう。

わずか0.5mmであろうと、エアロダイナミクスに多大な影響を及ぼす(どれくらいの影響を及ぼすかはスペシャライズドのみぞ知る事実だが)。タイヤ幅が増えると、ヨー角でタイヤ2mmあたり約1ワットのコスト増に相当している。もちろん、タイヤ幅がリム幅に近づいていくにつれて抗力は増す可能性はある。タイヤ幅とリム幅の相性問題だ。

25c GP4000sII on Zipp 404 Firecrest Clincher

25c GP4000sII on Zipp 404 Firecrest Clincher. SILCA LAB.


25mm Continental GP4000sII 25cタイヤを使用したZipp 404 Firecrestへの圧力の影響

上図はA2 Wind Tunnelで行われた風洞実験のデーターだ。A2 Wind Tunnelは2006年春から運用されており、米国のムーアズビルノースカロライナ(シャーロットの北)に位置する風洞実験施設だ。A2は最大85 mphのテストが可能で、基本的な空力計算でフォースデータをスケーリングすることにより、ほぼすべての速度の空力計算を可能にしている。

BMCレーシングチームも同風洞実験施設を利用している。実際の風洞実験で得られるサンプルデーターの一部はAerodynamic Performance and Measurement Studiesとして一般に公開されている。

上の風洞実験におけるデーターは、Zipp 404 Firecrest(リム外幅26.5mm、リム内幅16.5mm)におけるタイヤ幅と空気圧を変化(6Bar、7Bar、8Ba)させた時のDragの変化を表している。まずは、23cタイヤ(青色)のデータから確認していく。23cタイヤ(青色)データーは「7Bar」と示されているが、6Bar、7Bar、8Barの3種類の抗力差が含まれている。

6Bar、7Bar、8Barのデーターを1つに包括した理由としては、23cタイヤの場合(ZIPP404のリム設計の場合)は空気圧を変化させたとしても差が10グラム未満だったためだ。23mmタイヤの3つの圧力(6Bar、7Bar、8Bar)はすべて、A2風洞実験室で扱うデーターとしては誤差として扱われる。そのため23cに限ってはデーターが7Bar(青色)しか表記されていない。

しかし25cタイヤでは、空気圧が変化するとホイールのエアロダイナミクスに大きな悪影響が現れはじめる。理由としては単純で、25Cタイヤの空気圧(6Bar、7Bar、8Bar)に対するタイヤの膨張率は、タイヤ幅に対してZIPP404 Firecrestのリム幅が98%~102%にすぎない(105%ルールから逸脱している)ためである。

23Cのタイヤを常用する場合は、Zipp 404 Firecrest(リム外幅26.5mm、リム内幅16.5mm)のリム設計がマッチするかもしれない。しかし、25Cのタイヤを用いる場合はさらに太い(105%ルールに準拠した)リムが必要になる。

ZIPP404 Firecrestのリム幅26.5mmに対して、タイヤ幅25cははるかに幅広く膨張している。結果的に105%ルールから逸脱することによって、エアロ効率の限界に近づいていく。タイヤ幅25cを使う場合、古い設計のリム(リム幅と内幅が狭い)はタイヤ空気圧次第で比較的大きなエアロダイナミクスの差が生じる可能性ある。

yaw角が10~20度における7~8Barの空気圧の差は1~9ワットに変化する。例えばハブをセラミックベアリングにアップグレードしたとしても。0.8~1.0ワット程度の節約にしかならない。そう考えると、タイヤの空気圧とリムの相性に関連するこれらのエアロダイナミクスの差は大きいだろうか、それとも小さいだろうか。

空気圧のチューニングとタイヤとリムとの相性は、セラミックベアリングに投資する以上に恩恵が得られる。知っているのと知らないとでは雲泥の差がここで発生する。

タイヤ幅に対して105%以上のリムを組み合わせたセットアップは、タイヤの空気圧による空気の影響が非常に小さくなることが知られている。FLO Cyclingのテストによると、23mmタイヤとリム(タイヤの105~108%)を用いて空気圧を5psi刻みで調整し風洞実験を実施したところ、0.5~2.0ワットの差が生じることが判明している。

実験で導き出された最適な空気圧のセットアップは、17.5cリムに23cタイヤ(というレガシーな組み合わせ)で6.55Barであることが判明している。

何度も繰り返すが、これらの値は非常に小さい数値だ。しかし、アマチュアの世界でも数センチ差、コンマ差で勝敗が分かれる時代になっている。機材の限界パフォーマンスを求めるライダーにとっては重要なセッティングになりうるのだ。これらの相性とチューニングはパフォーマンスに対して非常に重要になる可能性がある。

そして何よりも、これらの改善は無料なのである。

タイヤ幅とリム幅の関係性はエアロダイナミクスに違いをもたらす。GP5000のように25Cと記載されていたとしてもROVAL CLXの内幅21mmに装着すると27~28.5mmにタイヤ幅が膨張してしまうように(GPTTの28cは30mmを超える!)、実際に自分が使用するタイヤ幅を測定する必要がある。

Recommended Tire Pressure (psi)

Recommended Tire Pressure (psi):FLO

FLOの空気圧表にあるように、リム内幅と体重から適正空気圧は幅広く変わってくる。何が正解とは言い難いが、まずは自分に適した基準から始めるといい。そして、常にタイヤの空気圧を注意深く記録することをおすすめしたい。幅の広いタイヤは低圧で使用するという考えでなければならない。CXやMTBライダーにとっては釈迦に説法かもしれないのだが。

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まとめ:軸となる機材は何か。

実際にやれるかどうかの話は別として、ホイールのエアロダイナミクス性能を最大限に引き出そうとした場合、タイヤを先に決定する必要がある。いや、ホイールを変更したくない場合はタイヤを変更する必要がある。

私はGP5000を使用するため、リム幅は29.4mm以上必要だ。それは25Cだからというわけではなく、使用する空気圧に対するGP5000の膨張した実寸を考慮する必要がある。

25Cのタイヤはタイヤ幅の設計、リム内幅、タイヤ空気圧が組み合わさって実寸のタイヤ幅が決定される。その結果は実際にリムにタイヤを取り付けて、デジタルノギスで計測するしか無い。もしも105%のルールから逸脱していたとしたら残念だと言う他無いが、105%のルールに沿っていれば儲けものだ。

これから様々な新しいタイヤ、新しいホイールがリリースされるだろう。その際にZIPPが発見した105%のルールを覚えておいて損はないはずだ。考えなければならないのは、リム幅を軸にタイヤを決定するのか、それともタイヤを軸にリム幅を決定するのか、どちらかを選択せねばならない。

もちろんエアロダイナミクスなんてやっかいなものは無視して、デザインで選んでももちろんいいと思う。これからの機材は、ホイール単体やフレーム単体ではなく、ホイールシステム、さらにはバイクシステムを1つの単位としてエアロダイナミクスを考えていく必要がある。

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