ベルギーで開催されたX2O Trofee Herentalsレースで、マチューが新型のシクロクロスバイクを使用していることが明らかになった。本レースでマチューが操っていたCANYON Infliteは、ワイヤー類がすべて内装された新型モデル、もしくはマイナーアップデート版だと推測されている。
Infliteは、2017年に本格的なシクロクロスレースバイクとして登場した。マチューがSTIVENSバイクから乗り換え世界選手権を制覇したことでも話題になった。Infliteの特徴は一目で分かる”キンク付き”のトップチューブを導入したデザインだ。シクロクロスにおいて、かつぎやすい構造になっている。
従来のInfliteはCANYON独自のワンピースコックピットを採用していたが、ケーブルやブレーキホースは外部に露出した構造だった。新型と思われるInfliteは、すべてが内部に格納されている。
新型Infliteと思われるバイクは、AEROADやULTIMATEで採用されているキャニオンの統合型コックピットCP0018が採用されている可能性がある。クイル型ステムで、一体型のハンドルバーとステムがケーブルやホースを隠し、ヘッドセットを通ってすべてが内装されている。
インテグレーテッドコックピットと完全なインターナルケーブルは、同社のさまざまなモデルで採用されているが、特殊な構造と複雑なホースルーティングによって整備性が損なわれ、ステム長や、ハンドル幅の選択の自由度が低いというデメリットも存在している。
プロ選手は気にならないかもしれないが、完全に統合されたセットアップは、特にシクロクロスという整備が多い競技において問題になる可能性がある。しかし、シクロクロスにおいて(整備性の悪さに目をつぶれば)ケーブル類を木の枝の引っ掛かりや、他選手との接触から保護できるなどの潜在的な利点もある。
今回の新型Infliteは、コックピット以外に大きな変更がないように見える。2017年の登場から5年以上が経過し、アップデートの時期は確実に近づいているようだ。
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