SNSで問題となっているエコーチェンバー化とは

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仕事の絡みで、SNS関連の資料をよく見る機会がある。その中でも非常に興味深いSNSに関する資料があった。これを見て、自分を戒め考えを改め、再考したりと、得ることが多かった資料、SNSの「エコー・チェンバー化」についてだ。

SNSというとFacebookやLineと様々なツールが存在する。これらのツールは、組織だったり、スポーツ団体の場合「特に」使われているそうだ。私の周りでも例外ではなく、多種多様なSNSが存在しさらに複雑に「グループ」が構成されている。

それら身近なSNSで問題となっている「エコー・チェンバー」とはどのような「症状」なのだろうか。

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SNSの根底

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SNSは様々なサービスが用意されている。個々に提供されるサービス形態は異なる。根本的に人と人との情報のやり取りが行われている。冒頭で紹介した「エコー・チェンバー化」という聞きなれない言葉を知っていくと、「SNSの弊害」をうまくまとめた言葉であることがわかる。

SNSは「異なる人々と交流する」というよりは「同一の人と交流する」という役割に重きが置かれてきている。例えば身近な私の例だと、ホビーレース、トライアスロン、実業団と「同一だが本質は異なる」といったような具合だ。

これらは、元々コミュニケーションを助ける便利なツールとして考えられたSNSだから、問題なく交流するという目的は果たしているように思える。

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エコー・チェンバー化とは

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では、エコー・チェンバーとはどのような意味を指すのだろうか。エコー・チェンバーとは「共鳴する部屋」と訳される。例えば、複数人から構成される「小さな輪(SNS)」の中において、同意見ばかり飛び交う環境に身をおくと、ある特定の人物(または発言者)の大きく偏った考えを助長してしまったり、偏った人と人との繋がりが確立されてしまう場合がある事を示している。

具体的には、「一人よがりな意見」を発信し、受け入れられない人を排除することにより、SNSはさらにエコー・チェンバー化する。まさに同じ考えや思想”のみ”が共鳴する部屋、エコー・チェンバー(共鳴する部屋)である。

部屋の形は、その当事者を中心としたハブ・アンド・スポーク型(ハブが中心人物でスポークが取り巻き)で形成された「本人の脳内」であったり、または決まったメンバーで組織されたトークルームであったりする。この言葉に私はえらくうまい表現だなと感心した。

さらに「その人の脳内」というのがキーワードで、SNS自体がパーソナライズ化されたバカの壁で構成されている事にも気づく。

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エコー・チェンバーとバカの壁

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実家の小学校から使っているベットの枕元の本棚には養老氏の著書「バカの壁」がおいてある。実家に帰ると仕事や、人間関係を忘れて、時間がゆっくり流れ、素直に文章を読める。何回読んでもこの本は面白い。

なぜ、この本が出てきたかというと、まさにエコー・チェンバー化する事と、バカの壁で言わんとする本質が非常に酷使していて面白いのだ。私が考えるに、各SNSのトークルームと、当事者本人の脳内(思考であったり)がエコー・チェンバー化する事は全く違うということだ。

例えば、トークルームが「エコー・チェンバー化」したとしても、所属するメンバー全員が「同じ考え」であるとは必ずしもありえない(嫌気がさしている場合だってありうる)。しかし、当事者の脳内はどうかというと、いざ自分の発言に「同調」してくれたり「後押しの情報」が脳内に入り混んでくると、その人の中で共鳴が始まる場合がある。

ここでバカの壁で書いてある事をもう一度振り、考えてみる。本の説明を一部借りると、人間は、自分の脳に入ることしか理解できないそうだ。「知りたくないこと」「排除したいこと」は自主的に情報を遮断する。また「耳を貸さない」というのも「バカの壁」の一種であり、いつの間にか、自分自身で周りに様々な「壁」を作ってしまっている。

著者は、この状態を指して「バカの壁」と表現している。SNSに話を一旦戻すと、SNSは繋がりに壁を設けることができる。気に入らない人を排除したり、ある特定の範囲でのみの発言に絞ったりといった具合だ。

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では自身の馬鹿の壁をなくすにはどうすればよいか

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このような壁をどう処理し、壁を取り払う為にはどうすればよいのだろうか。まず自身の考えが偏向しているかどうか、脳内で壁を作っていないか?自分自身を客観視ができる事が重要だと考えている。

また、実際にSNSを使っているならば、自分自身が置かれている環境に「バカの壁」があることを知ること、そして、壁を作り、生み出してしている「原因は自分自身」である事を理解する必要がある。と私は考えている。

偏向的な考えと、自分の好きなもので構成された共鳴しあう繋がり(SNS)で構成される思考は、「正しいと思い込んでいる間違い」であるかもしれない。表面だけの事象ではなく、「本質とは何か?」を考える事を繰り返さねば、今後繋がり(組織や集団)を変えても壁を作り続けてしまうだろう。

そのためには、自分自身が壁を作り偏向しているかもしれない、とまず理解し、相手が偏向しているか分析し本質を判断する力が必要なのかもしれない。「偏向」という言葉の反対側に儒教の教えである「中庸」という言葉があるように思う。

もしかしたら、Facebookのイイね等に価値も無く、意味もないのかもしれない。SNSに踊らされる事の無いように少なくとも、自分自身で壁を作らず一人よがりな考えを改めようと思うのだ。

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