Vo2Maxやヘマトクリット値が高くてもダメな理由

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私は以前、「公益財団法人 東京都スポーツ文化事業団」が管理する東京体育館で”全身持久力測定”をおこなった。2011年自身の身体能力を全て数値化すべく、2時間かけて測定した記録を紹介する。

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東京体育館の全身持久力測定

東京体育館で行える全身持久力測定の測定方法について。トレッドミルまたはエルゴメーターを用い、上記写真のような本格的な呼気ガス測定をするマスクをつける。そして上半身裸になり体13箇所に心電図用のセンサーを取り付ける。さらに血圧を測るために血圧計もつけるのだ。

まさに己の有酸素運動はいかほどかを知るための人体実験。立ち会う人も近くの大学病院の先生という、豪華なものである。何を測定できるのかというと持久力の測定では一番気になるVo2Max(最大酸素摂取量)である。

先日のヘマトクリット値もそうであったが、Vo2Maxも持久力を要する選手には必要な要素だ。

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Vo2Maxとは

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photo credit: Selden Vestrit via photopin cc

最大酸素摂取量

読み方:さいだいさんそせっしゅりょう
体力の構成要素のうち全身持久力の指標。有酸素性能力や有酸素性パワーとも呼ばれている。体力の構成要素のうち全身持久力の指標です。運動中に体内(ミトコンドリア)に取込まれる酸素の最大量を示し、有酸素性能力や有酸素性パワーとも呼ばれています。

credit:weblio

じてトレさんのページに自転車競技者よりの解説がある。

一流ロード・レーサーのVO2maxは75m/kg/分

一般トレーニングをしていない人であれば、VO2maxの値は、20歳代の男性の平均で40ml/kg/分程度です。しかし一流のロード・レーサーになると、なんと75ml/kg/分(!!)にもなります。
http://www.jitetore.jp/contents/fast/list/ftp/201112061737.html

このように、有酸素運動時の酸素をどれだけ取り入れられたかの最大値を示す。

もう一つ、Vo2Maxには残念なお知らせがある。Vo2Max = 選手の伸びしろ であることだ。

柿木さんの著書から

・VO2Max以上のLTパワー値は上げられない
・VO2peakが高ければ高いほど、トレーニングによってLTパワー値を上昇させる余地が大きくなる
・選手の能力がどこまで伸びるかを決める重要な要因となる。
・VO2Maxは成長と共に上昇する。成長の過程のトレーニングで上昇が決まる。
成人後はあまり伸びない
よって成人までにこのVO2Maxを上げておけば将来の伸びしろを確保できる。

ある程度小さい時に運動していないと成人以降は伸びない残念なお知らせだ。

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CPX報告書とは

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photo credit: taimages via photopin cc

実際に測定が終わるとCPX報告書を手渡される。そして医師、体育館職員から説明を受ける。ここからは書いてある内容と私の数値を紹介する。

肺活量:

4.54 L 男性標準比 109.13 %

肺活量1秒量

4.19 L 男性標準比 97.44 %
Vo2Max(実値) 69.6 ml/min/kg : 男性標準比215% Vo2Max(予測) 73.9 ml/min/kg:男性標準比228% ※予測値はマスク未着用時の理論値 限界値

Vo2 :3996 (ml/min)
VCo2 :4577 (ml/min)
HR Max:183 (beats/min)

血液が「酸化」し始めるしきい値

※乳酸が爆発的に増えるぎりぎり
Vo2 :3955 (ml/min)
VCo2 :4489 (ml/min)
HR Max:176 (beats/min)

エンデュランス(効率がいい有酸素とLSD)

Vo2 :2394 (ml/min)
VCo2 :2129 (ml/min)
HR Max:139 (beats/min)

先日のヘマトクリット値

51.1

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自身の身体能力を客観的に見る

自分の身体能力は有酸素運動時をするには良い数値だ。しかし、なぜ”弱い”のだろうか。私は自転車競技は

心技体

すべての要素が必要だと考えている。私に足りないものは”心”だ。それは一番自分が理解している。メンタルが特に弱いのだ。レーダーチャートにすると極端に心がへこんでいる図ができる。原因はわかっている、ではどうすれば良いのか。客観的に自分を分析してみる。

身体能力、FTP全て共通していることがある。それは”数値化”できること。しかしメンタルは数値化できない。まったく数値化できない私の理解できないところに存在している。

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弱点と、改善点はすでに見えている

練習はすごく楽しい。メンバーと走っていると、最後まで色んな所を走ったり競ったり、追いかけたり楽しい。正直に言おう、”レースはそこまで楽しくない”。だから勝てないのだと分析する。

それは、もう終わりにする。

実業団忘年会の日、リスペクトするK谷兄貴はこういった。

「FJTさんって勝つ気ないですよね」

まさに的を射ているご指摘である。私の今までのベクトルがどこに向いていたのかは自分がよく知っている。自分は変われるのか。その答えは簡単だった。

東京に行く最後の練習の日、監督といくつもの丘をかけあいで超える。監督がいくつもの丘を”取っていく”。私は”悔しい気持ち”と、なぜ監督は丘を取れるのかを動きをよく見て”考えて”いた。

この時わかった1つのこと

自転車競技は”頭をつかって勝利する”競技だと。そして、悔しさが生み出したストレスを解決する為に、頭を使って策をめぐらせ解決するゲームだと。正直に言うと、自転車で走るときに頭を使ったことはなかった。走る前は頭を使うが、自転車に乗ると頭を使わなかった。

今まで抱えていた悩み全てが氷解する。あとは先日武井さんがくださった言葉でしめたい。

「どうやったら強くなるかわかってるんだから、あとはやるかやらないかでしょ」

頭で理解していることを、いかに忠実に身体の動作に落とし込み辛い練習ができるか
答えはそこにある。

 

自転車競技のためのフィロソフィー
柿木 克之
ベースボールマガジン社
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柿木さんのこの本1冊あればトレーニングは事足りる。

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