おじさん以外、読んではいけない本。
私も歳を重ね、パフォーマンスが落ちてきた。そんな最中、わらにもすがる思いで本書を手に入れた。
名著「サイクリスト・トレーニング・バイブル」、「トライアスリート・トレーニング・バイブル」を世に送り出してきた、ジョー・フリール氏が「ワシも、オッサンになってきたから、オッサンのためのトレーニング本必要やな」と思って書いたのが今回紹介する「50を過ぎても速く!」だ。
本書は、おっさんの最大の悩みである加齢にあらがい、おっさんがハイパフォーマンスを目指す、おっさん持久系アスリートのための、おっさんトレーニング教本『FAST AFTER 50』の日本語版だ。本書を構成する膨大なエビデンスには、おっさんになったからといって、必ずしもおっさんが遅くなるわけではないという事実が多数記されている。
本書は、アメリカを代表する持久系スポーツコーチであるジョー・フリール自身が、サイクリスト、ランナー、トライアスリート、水泳選手、スキー選手、ボート選手など、すべての持久系競技のアスリートのために、最新のおっさん研究をベースにして、「50歳を過ぎてもレースで力強く走り、健康を維持する方法」を紹介している。
おっさんでも、正しいアプローチでトレーニングに取り組めば、レースキャリアを何十年も延ばすことを証明する内容が満載だ。そして、おっさんが加齢と戦いながら、華麗に勝利を目指す道標が記されている。
本書の内容としては、50歳を過ぎたおっさんでも健康かつ、強いアスリートであり続けるための、高強度トレーニング、筋力トレーニング、回復、クロストレーニング、栄養面などのガイドラインが示されている。
書籍のテーマと内容は以下の通りだ。
- トレーニングに対する身体の反応が年齢とともに変化する仕組み
- トレーニングプランの調整方法
- オーバートレーニングを避ける方法
- 体脂肪を落として筋肉量を取り戻す方法
- トレーニング、休息、リカバリー、競技のための段階的なプランの作り方
- ワークアウトガイドライン
- フィールドテストの方法
- 運動強度の測定方法
おっさんの方は、本書を読めば「正しいアプローチでトレーニングすれば、年齢はただの数字でしかない。気にすべき数字はレースの順位だ」ということがわかるだろう。
私自身おっさんであるが、本書に記されている「インターバルトレーニング」「回復」「筋トレ」を続けてきた。特に「おっさんでもVo2MAX領域を死ぬほどやれや」とう事を守り継続している。その結果、今年はロードとシクロクロスではおっさんになっても、そこそこの成績を出すことができた。
本書は、ジョー・フリール氏が書いていることもからも非常に信頼性のおける内容だ。しかし、書いている事は「おっさんでも、Vo2MAX鍛えろ」「おっさんは、とにかく回復に時間さけ」「おっさんは、筋力落ちるから筋トレしろ」「おっさんは、オッサンを言い訳にすんな!」というハード系の内容だ。
全国のおっさんは、必見の内容だ!