コーナーリングは減速運動である。直線からのスピードのままコーナーリングを処理することはできない。ただ、減速運動はタイムを縮める為には不必要な動作であることも間違いない。ブレーキングは極力したくないのもうなづける。
私の自転車乗りとしてのスキルは低い。ただ、別のスポーツのスキーの技術をシクロクロスに応用できるのではと思って先週芝生で練習していた。その時色々と気づき考えさせられたことをまとめていく。
先週の↑の画像よりも上体を先行させるようにした。
コーナーリングの時にどの位置に荷重をかけるか、どこで抜重するかを明確にすると曲がりやすくなる。荷重はともかく抜重という言葉を自転車で使うかわからないけど、抜重したときに自転車を反対側に振りやすくなる。
後輪が滑っても転ばないけど、前輪だとコントロールできなくなる。
ただ、全部抜きすぎるとフロントの荷重が抜けてコントロールしにくい印象を受けたので、コーナーリング中でも常にやや重めのギアを回しつつリアにトラクションをかけた結果、フロントタイヤを抑え込むと車体は安定する。
これは先週教えてもらった。どうも私はコーナーリング中に足を止めているし、ギアが軽くリアにトラクションがかかっていないらしい。それを守ったらコーナーリングも今までで一番うまく処理できた。ただ、もっと倒してスピードに乗せたいところ。
1秒の積み重ねがリザルトにもろに出る競技。直線番長でも、スプリンターでも、コーナーリングで何秒も遅れていては勝てない。オフロードは速さだけでなくバイクコントロールも強さなのだ。こんな面白い競技やらずして、自転車乗りの人生を終えなくてよかった。
ロードバイクって、ホント下手くそでも乗れるんだなと思えてならない。自転車を初めてから長い間バイクコントロールのスキルは向上してなかった。エリートのレースでも今だに落車祭りなのはこの辺が影響してないかな。
自分自身の脳内で自称上級者はどんどん育って行く。
ただ、それは間違いでオフロードをやればやるほど自分の乗れなささに気づかされる。そして、一つ一つできなかった動作をクリアして行く楽しさがある。出来ない動作ができるようになると結果速さにつながることになる。
速さはパワーだけでは決まらない。パワーが無くても、使わなくても、一番はやくゴールに飛び込んだ人が勝ちだ。
そんな面白さがオフロードには存在している。もし自転車を始めたい人がいたら、マウンテンやシクロクロスから入ったら先入観なく上手くなれるのではないか。地上でもっとも効率かつ入力からの出力損失がすくない運動体は人間の感性を奪って行く。
クルマの自動操縦や追突検知も同じ部類のような気がしてならない。
自分自身のスキルの無さを素直に受け入れて練習していくうちに、新たな発見が毎回ある。その世界に浸れるだけで楽しい。究極の機材スポーツはロードバイクではなかった。シクロクロスやマウンテンバイクにそれらは譲られる。
普段、タイヤの空気圧を気にしないチームメイトが1.6気圧にするか1.7、1.8、1.9にするのか最後まで悩むのだ。7BARにするのか8BARのどんぶり勘定ではない。
何から何までハマらせてくれる要素がある。シクロクロスシーズンが終わった時ロードバイクでバイクコントロールが上手くなっていたらこんなに嬉しいことはないだろう。それまで地道に練習してスキルアップ向上を目指したい。
できるだけ早くロードバイク乗りもシクロクロスをはじめとしたオフロードを始めた方が良さそうだ。今が旬真っ只中の競技は間違いなくサイクリストの能力を飛躍的に向上させてくれる。
まずは、脳内の中にある「自称上級者」を自分自身で崩壊させてみる一歩を踏み出してみてはどうだろうか。必ず次のシーズンに役立つはずだ。
ソフトバンククリエイティブ
売り上げランキング: 15,564