年末年始の長い休みの間は読書と文章を書くことに決めた。なるべくSNSや無駄なインターネットの世界入り浸らないように心がけている。テレビを生活から排除した結果、実家の紅白歌合戦で初めて「日本エレキテル連合」を大晦日に知った。
そして、NHKのグレードレースを見て感動し結局は取捨選択なのだと悟る。
前者は呆れ、後者は感動したがやはりテレビよりも本を読む方が有益だった。実家にいる間は、寝て起きて本を読む。そこで、個人的に今読んでいる本をまとめてみたい。特に自転車に関係ない本であるが、何かしら役に立った良書だ。
なお、どの本も2周目以上読んでいるものである。本は何回も読むのが良いらしい。読み辛く合わない本はアマゾンに放出しているから残った本を読み返している。これから読み返すものも含めて記して行く。
ネット系1冊、作文系1冊、ビジネスコミュニケーション系1冊、思考系二冊の構成。
閉じこもるインターネット
早川書房
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偶然にも翻訳者の井口氏が、当ブログを見てくださっておりコメントを頂いた際に本書を知る。本書は、我々が見ているインターネットの世界はいくらかバイアスがかかっている(より気に入ってもらえるようパーソナライズ化された)情報を見ているという話。
それらの弊害をうまくまとめた本書はインターネットを使う人すべてにその事実を知っておいて欲しいと言いたい内容だ。
井口氏が翻訳した書籍として以下も所有しているが二周目に突入していないので紹介のみにとどめる。
人前でプレゼンが多かった2012-2013の頃購入。
日本語の作文技術
私は文章を書くのが苦手だ。今だ人に読んでもらう文章レベル(伝わっているか)であるか心配しながら書いている。その時に学生時代読んだ本書を買い直した。過去に数ページ読んで古本屋に行った本書は、自分が文字を書く事に困ってから見るのとでは全くその感じ方が異なる。当時の私には豚に真珠だったのだ。
私が自身のブログという低俗なメディアをどうにか底上げしたくて何回も読んでいる本書。読むたびに忘れていた部分がより理解できるようになる。文系というよりは、メカニカルに組み立てられた日本語を書くための指南書だ。
日本語の作文というのは、才能ではなく技術なのだということを理解できた本書。そして、日本人だからといって必ずしも正しく日本語の文章を書けるわけではないという事も同時に理解できた。
句読点の打ち方から学べました。
人を動かす
創元社
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仕事のストレスのほとんどは人間関係からくるという。その中でも人間関係をうまくやって行くため、また人をうまく動かす為の例が書かれている。世界中の皆がこれを実践すればどれほど良いかと思えるが、実際の世の中はそううまくいかない。
試合に負けて、勝負に勝つ。損して得とれ。のようなことが書かれているが、実際にこの中のことができれば相当人間としてできた人になれるだろう。なかなか簡単にできることではないが、これから年齢を重ね、仕事の幅が広がった時に必ず身につけておきたいことが書かれている。
脳に悪い7つの習慣
幻冬舎
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脳のくせをよく理解して物事をうまく進めよう、という本書。薄いので5-6周、もしかしたらそれよりも読んでる。たとえば「もう少しで終わりだ」という思考は悪い思考である。詳しくは本書を読んで欲しいが、私が行っている何周も本を読む事も本書に習って続けていることだ。
他にも「日記やブログで考えを整理することは脳にも良い」p109,や先日の「目標を達成する人としない人は何が違うのか」に関係する「目的と目標は分けなければ達成できない」ということを脳の癖からわかりやすく説明している。
予想どおりに不合理
早川書房
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自分自身が判断し選択しているものにはいくらかバイアスがかかっているという側面を行動心理学から説明した本書。2008年のビジネス•投資部門で読者が選んだ書籍No.1。合理的に判断しているかのように思える事が、いかに不合理なのかを実験を通して紹介している。
本書は2010年頃当ブログで紹介している。以下の例は機材購入を悩むサイクリストや高額な物を買う際に参考になりそうな不合理な行動の一例だ。
25ドルの万年筆を、他店舗なら18ドルで買える場合、ほとんどの人は7ドルのために別の店まで行くと答える。しかし、455ドルするスーツを、448ドルで買える場合、同じ7ドルの節約でもほとんどの人が別の店まで買いに行かないと答える。
携帯ポンプのような少額なもの、対してフレームのような高額なもの同じ7ドルの差なら高額の方は値段の差を小さく見積もり文字どおり「不合理な」決断をしがちだ。このように不合理な決断の例を面白くまとめている。本書から自分自身の不合理な行動を見つめ直すことができる。
飽きてしまうのでジャンルの異なる五冊を読みなおすことにしました。古い本が多いですが、良い読み物はいつの時代も普遍なのかもしれません。