「実測1113g」ENVEカーボンクリンチャー究極のアッセンブルとは

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「完成実重量1113g」カーボンクリンチャーホイールも遂にここまで来たのかという超軽量のホイールだ。これはENVEのカーボンクリンチャーリムを使いハブやスポークにこだわった手組ホイールである。カーボンクリンチャーと言えば、安易に重いと想像してしまいがちだ。

ただ、このホイールは1113gである。リムハイトが低いにしろバイクの総重量を気にするのであればこの重量のアドバンテージは高い。そしてその組み合わせと組み方も独特である。早速どのようなアッセンブルがされているのか細かく見ていく。

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Extralite UltraFront SPX Hub

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ハブは100%イタリア産の「Extralite UltraFront SPX Hub」だ。聞きなれないハブメーカーであるが軽量ハブメーカーとしてマニアの中ではなの通ったメーカーらしい。アルミ加工とこだわったハブ設計、ワイドフランジと軽量化がウケているようだ。

そのフロントハブ重量は49.2グラム、ベアリングサイズは6801。ハブ自体はカーボンではなくアルミを採用している。このハブが凄いのはその重量だけではない。ハブの幅を限界まで広げている。

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さらに着目すべきはそのスポークを通す穴だストレートスポーク一択だが、フランジ幅ギリギリまで寄せられた穴が開いている。交互に穴が空いている用にも見えるがこれは軽量化のために凹ませているギミックだ。

私も以前超ワイドフランジを使ったホイールを使っていた。その際はストレートスポークではなかった。理論上はスポークの折れ部分に負荷がかからないストレートスポークの方が良いのだろう。

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Extralite UltraRear SPX Hub

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リアハブも同社の「Extralite UltraRear SPX Hub」だ。重量は133gでドライブリングの素材はチタニウムを使用している。左フランジは42mmで右フランジは20mmだ。こちらもストレートスポーク限定でギリギリまでスポークを広げホイール全体の剛性を高めている。

組み方はタンジェントとラジアルの組み合わせ一択になってしまうが、このフランジ幅ギリギリまで使ったハブでフロントと同じくフランジ幅を最大限に使うことで、ホイール全体の剛性を高めているのだろう。

手組みのアッセンブルといえど、ストレートスポークにこだわって採用し完組に勝るとも劣らない構造になっている。

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Pillar X-TRA Lite Ti Straight Pull Spokes

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ここまで軽量パーツ群を紹介してきたが、驚きなのがスポークである。今や猫も杓子も「CX-RAY」で本製品もそうであると思い込んでいた。しかし軽量マニアがチョイスしアッセンブルするスポークはちょっとぶっ飛んでた。「チタンスポーク」「重量3.1g」「1本1000円」の「Pillar X-TRA Lite Ti Straight Pull Spokes」である。

Pillarは台湾のメーカーであるがチタンスポークや軽量スポーク製造している。以前ノバテックのハブを台湾のショップから取り寄せた時に知ったPillarというメーカーだがチタンスポークを使い、幾つかの種類のラインナップがあるようだ。

CX-RAYよりも1g近く軽いチタンスポークということで柔らかそうなイメージがあるがチタン独特の粘りの強さがありそうだ。またチタンフレームマニアの方にはスポークもこのチタンをチョイスして欲しいものだ。

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まとめ:実際に買えるホイールです

このアッセンブル自体の提案はFAIRWHEELBIKESで実際に行われているもので今すぐ購入できる。お値段は約3000ドル。ENVEのカーボンリムが国内で値上がりし一本10万円以上することを考え、スポークが一本1000円と考えるとこのくらいの値段になるのだろう。

とにかく軽いホイールが欲しい、人と同じ機材は嫌だというお金に余裕のある人にはオススメのホイールかもしれない。ただ、ハブをDashに変えたり、さらに軽いレイノルズのAttack(380g)に変えるとあと40g軽くできる。そうすると1080g台に突入し軽量マニアは歓喜することだろう。

カーボンクリンチャーは次第に普及しつつあるが、問題は重量であった。このホイールを見て思うのは次第にカーボンクリンチャーも進化しこなれた重量と値段になって行くのだろう。その時こそが本当の買い時かもしれない。

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