手放しでスプリントは出来ないという真理

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なかやまきんに君とクリス松村を足して2で割ったトレーナーと話す。体幹が弱いとどの様な弊害があるか。わたしは一般人より一割体幹の筋肉量が少ない。実は体幹なんて自転車にそこまで重要では無いと恥ずかしながら思っていた。しかし、厳密に考えていくとそれは間違いだ。例えばスプリントで考えてみる。

スプリントをする時は前傾姿勢がきつく下ハンをしっかり持って踏み込んでいく。力強くハンドルを握りながら体幹でしっかり受け止めて脚にパワーを伝える。例えばこの時、手放しをしたら同じ事はできるだろうか。答えはノーだ。手放しで体幹が浮いたままスプリントをやれと言われても無理だ。

では手放しをやめて、下ハンを握ったとしよう。ハンドルに手を固定するための握力や、ハンドルを押したり引いたりする力がなければ手放しと変わらなくなってくる。これらはベンチプレスやチンアップで鍛えられる。

脚はサイクリストならある程度の筋力やパワーを生み出せる。しかし、一般人よりもはるかに力のついた脚と、鍛えた上半身。これだけでは不十分だ。ここで肝心の「体幹」が生きてくる。この上と下を連結するのが体幹だ。当たり前のようだが、この連結部が弱いと手から生み出されたパワーを脚まで伝えられない。

体幹が弱いという事は、三階建てのビルの二階だけ欠陥構造という事になる。一階が地面に深く鉄を打ったヘーベルハウスの最新鋭の免震構造だとして、三階は地震に強いバランサーを備えている。しかし、二階だけどこかの国のように突貫工事で建てられたハリボテの建物。そんな構造で地震が来たらどうなるだろう。

万が一地震が来た時、こんな事態が考えられそうだ。

一階< 「地震が来ても大丈夫。土台はがんじょうな鉄の支柱があるよ!」

三階< 「じまんのカウンターバランサーで揺れの位相も相殺さ!」

一階,三階< 「二階、準備はいいか!」

二階< 「ごめん、無理ww」

いわゆる「神輿理論」に近い。お祭りの「おみこし」はみんなが一生懸命持ち上げていれば手を抜いても神輿は倒れない。しかし、手を抜く人が増えれば増えるほど。全体的なバランスは欠落していく。最終的には崩壊する事になる。システムでもボトルネックと言われる部分があるように、この根本を解決せねば全体の改善にならない。

前置きは長くなったが、この日はバイク200Wでアップ後、ベンチプレス、スクワット、デッドリフト、腹筋を行う。ただ、脚の左右差が明確なのでレッグプレスを片足づつ同じ負荷をかける。左右均等も堅牢なビルを建てる事に必要な要素だ。

コツコツやって、地道に負荷を上げていく。どうなるかはわからないけど、少しでも推進力になるように落とし込みたい。なお、腹筋は毎日やっていいそうだけど、プランクが1分以上できる場合、さらに追い込むなら腹筋ローラーがいいらしい。自転車の場合は、不安定な中で体幹を鍛えた方が良いそうです。

プランクからもう一つ体幹をいじめるために1000円ちょっとで自宅トレーニング。なんでもすぐ買って試したくなる性分。

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