自転車に乗れたつもりの選手たち

スポンサーリンク

舗装路を速く走れることと、自転車が上手いということは全く違うことだと思う。舗装されていない道や、ダート、ワダチ、砂、あらゆるところをMTBやシクロクロスで走ってきたが、タチゴケはするわ、転ぶわショックを受けた。「補助輪が必要やな!」と笑われた最近話題の金だけ払えば誰でも名乗れる「実業団選手(笑)」。

ロード系のレースに出始めると誰しもが「選手」なんて、かっこいい名前で呼ばれるが、そのうち何%の人がバイクをコントロール出来てるんだろう。モンスターエンジンを積みつつもコントロールを失った乗り物が何台か走っているかもしれない。

オフロードで走り始めてからというもの、あまりにもバイクコントロールが下手過ぎて今でもどうにかうまくなりたいと練習している。私は基本的なことができてなくて、前輪が通った後の内輪差でリアタイヤが、どこを通っているか最近やっとわかったぐらいだ。

33cのタイヤを33mmのワダチに突っ込む技術は少しは向上したけど、突っ込むスピードはまだ遅い。深い砂や、泥のキャンバー、トラクションのかけかた、バイクの乗る位置、タイヤを潰しながらグリップを稼ぎつつ、減速せずにコーナーリングをする、どれをとっても未だトップ選手たちとは隔たりを感じる。

「隔たりを感じる。」

photo: kei tsuji

パワーは数値に現れる。テクニックは一見目に見えないかもしれないけど、それは違う。自分と同じように走っているのに、上手い選手はどんどん目の前から離れていく。バイクの操り方、パワーのかけ方一つ一つの技術がタイムに差をつけていく。

シクロクロスではぬかるんだ滑りやすい泥のキャンバーを下りながら、肩を押し付けあって並走しながら下ることもある。ロードなら「あぶないやめてこわいもうだめぽ」だけど、、、シクロクロスは無言で「人」の字のごとく微妙なバランスで下っていく。ロードだけやってたら無理な話だ。

ロードで落車する事は悪だ。ただ、自転車を乗り始めた頃はよく転びながらうまくなった。シクロクロスも同じようにバイクの限界(どちらかというとタイヤの限界)を探りながら走る。私は試走の時によく転けそうになる。どこまでバイクを攻められるか探っている。そのほうが早く走れるから。

ペダルを外しながら重心位置を内側に移動しつつコーナーリングしたほうが速いこともあるし、空気圧を落としたほうが、速く走れることもある。それは私が毎日やっているローラーなんてものを一生やっても、何万キロ乗っても全く身につかない「自転車に乗る技術」だ。

レースに出るロードバイク乗りこそ、オフロードを走って本当にバイクを自分の支配下に置いてコントロールできているのか確認してみてほしい。もしもできなかったら、まだ伸びしろがあるということだし、簡単にできたら、才能があるかもしれない。

ただ、私の場合は全くできなかったから今でも苦労している。しかし、次第に33cのタイヤで作られた33mmワダチにスッとタイヤを差し込めるようになると楽しくてたまらなくなる。怖いと思ううちは、テクニックが身についていない。楽しくてたまらなくなるまでやり続ける。フィジカルは落ちていくかもしれないが、テクニックは職人芸のごとく磨かれていく。

堀江貴文VS.鮨職人 鮨屋に修業は必要か?
堀江貴文
ぴあ
売り上げランキング: 1,427