フットステップやハンドルグリップが付いたフロアポンプながら、アタッチメントでロードバイクに取り付けることができ、かつ十分な性能を備えていながらもその価格1552円・・・。
遠征に行く際、ずっと悩んで探していたのが「持ち運びできる&高出力」のポンプだった。携帯用の小型ポンプは空気の充填に時間がかかり貴重な時間をロスしてしまっていた。かといってフロアポンプを持参するとかさばるばかりか重量も1kgをゆうにこえるものばかりだ。
遠征の際にラクに携帯でき使い勝手のよい安価なポンプはないかと探していた。見つけたのが定番中の定番、パナレーサのミニフロアポンプBFP-AMAS1だった。
パナレーサのロングセラー商品かつ定番ポンプであり、ミニというネーミングどおりその重量はわずか200gだ。それでいて「フロアポンプ」としても使える。ハンドポンプは変形式で押しやすい形状、フットステップが備わっており足裏で踏み安定性を持たせる役目も十分果たしている。
今回の記事は、パナレーサのミニフロアポンプBFP-AMAS1を試した。実際に北海道のレースに持参しレビューした内容をお伝えする。
携帯性
収納時長さは335mm、重量は200gだ。遠征のリュックサックに簡単に入る大きさだ。遠征といえば、南は沖縄、北は北米のMTBの聖地カナダ・ウィスラーと行ってきたがポンプだけはベストな回答が見つかっていなかった。結論から言えばパナレーサのミニフロアポンプBFP-AMAS1が携帯性、重量共にベストだった。
ポンピングがし易いようにハンドポンプグリップとフットスタンドが備わっている。どちらもきれいに折り畳めるためかさばる心配もない。ポンプのシリンダー直径は2センチ弱あるが特別大きいとは思わなかった。フレームに取り付けるのならば若干大きいと感じるが、遠征に持っていくのならば全く気にならない太さだ。
ポンプ性能
これまで重量57gのAIRBONEを使用してきたが、ストローク量が短く100回以上のポンピングを必要だった。軽くて携帯性に優れていたものの、遠征先で空気を入れるには心もとないポンプだった。
パナレーサのミニフロアポンプは、大型のフロアポンプよりも性能が劣るが空気のいりはフロアポンプを100とすると70前後の性能を備えていると感じた。飛行機に積み込むためにタイヤの空気圧を結構抜いた状態から、いつも使用している5.7BARまで充填するまで20~25回のポンピングで済んだ。
これまで、携帯用ポンプでちまちま入れていたことから比べると劇的に空気入れがラクになった。そして、グリップやフットスタンドが良い仕事をしており高圧域に達してもポンプが安定していた。
お値段1,552円
既に携帯ポンプやフロアポンプを所有しているのならば、「もうポンプいらない」と思うことだろう。私もそうだった。ただ、実売価格がわずか1,552円であるため遠征用と割り切っても投資額を回収できるポンプだと言っていい。
日本メーカー(中身は中国製)ながらもしっかりとした作りで壊れるような気配もない。やすかろう悪かろうと思って購入してみたが、非常に満足のいく商品だった。1,552円以下でパナレーサのミニフロアポンプBFP-AMAS1以上の性能と品質を備えたミニフロアポンプはみあたらない。
まとめ:遠征から狭い部屋まで
パナレーサのミニフロアポンプBFP-AMAS1は、自転車取り付け用のフレームアタッチメント付きであるためロードバイクに取り付けて持ち運びも簡単だ。200gの重量と太めのボディが気にならない方向けだが、遠征やワンルームのような狭い部屋では活躍するだろう。
バルブは英・米・仏式に対応している。そしてボール/浮き輪用アダプター付きであるため、夏にプールで浮き輪を膨らます事もできる。
これまで遠征の際に大掛かりなポンプを持参したり、携帯用ポンプでちまちま空気を入れていたのならば、わずか1,552円の投資で快適かつ確実に空気を入れてみてはどうだろうか。わたし自身、遠征先でのストレスが減ったばかりか空気入れに費やす時間も減少した。
自転車機材にありがちな高額な値段設定でもなく、試しに買ってみようと思える価格設定だ。これから遠征や夏にロングライドを考えているのならば、ロードバイクに取り付け持ち運びこともできる。パナレーサのミニフロアポンプBFP-AMAS1は安価ながらもポンプ性能と空気の入れやすさが光る名品だった。