乗鞍優勝、準優勝者が着用したPROfitライトワンピースとは

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photo: SUNVOLT

全日本マウンテンサイクリングin乗鞍。ヒルクライムレースの国内最高峰と言われれる大会である。このレースを目標に一年間を過ごす選手も少なく無いという。ホビーレースではあるもののそのレベルの高さは実業団のE1ヒルクライムよりも高いと言って良いだろう。

近年はヒルクライムという淡々としたレースではなく、アタックや集団内での位置取りと、もはやヒルクライムの域を超えた戦いが繰り広げられている。そんな中チャンピオンクラスの選手たちが使う「極限の機材」は常に我々サイクリストの感心事の一つだ。

最近では究極の回転を誇るGOKISOホイール、そしてチューブラーからクリンチャーへのパラダイムシフト、ラテックスチューブの使用、タイヤはスーパソニックと転がり抵抗を極限まで減らす取り組みがなされてきた。そして今年の乗鞍である。

関連記事1「GOKISOホイールインプレッション 究極の回転体の真実
関連記事2「乗鞍覇者が使ったタイヤ コンチネンタルスーパーソニックとは

人間と機材の軽量化は極限の所まで来ているのは事実だ。では次の一手はと考えた時に、今回の乗鞍覇者である森本選手と、準優勝の兼松選手の着用している物に注目した。二人共にワンピースを着用している。恐らく今年サンボルト社が開発した超軽量のPROfitライトワンピースである。

このPROfitライトワンピースをテスト用にお借りしていたので、今回はその詳細について探っていきたい。

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PROfitライトワンピース

本ワンピースは以前の記事
大阪のオーダージャージメーカー「サンボルト」の研究開発力を探る」内でも紹介したジャージをベースにしている。ただ、そのまま上と下をつなぎ合わせて流用しているわけではない。今回のPROfitライトワンピースはまったくそれとは異なるのだ。

まずは上に掲載した写真をご覧いただきたい。まず、メッシュ状になっているのがトップグレードのジャージである。対してツルツルとしているのがPROfitライトワンピースだ。手に取るとわかるがパンツで採用されていた軽量な生地を使っている。

この生地はピッタリと肌にフィットして夏でも快適に着れる優れものだ。さらにバタつかないことからエアロダイナミクスにさらに貢献している。着てみるとわかるが、上下別のPROfitジャージよりもさらに腰回りのバタ付きが少ない。ジャージタイプのエアロダイナミクスも相当だった。

しかし、このワンピースはさらにエアロダイナミクスが優れていると実感できる。もはやワンピースというよりは「スキンスーツ」と言った方が良いだろう。

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驚くべき重量217.5g

本ワンピースは極限までエアロダイナミクスを追求しさらに重量も大幅に抑えられている。実際に計測してみた。まず、通常のジャージ(これでも他者より軽量)上下は288.0gであった。ジャージの重量もバカにはならないものである。対してPROfitジャージはどうだろうか。

わずか217.5gである。キッチンスケールが汚れているのは料理で使っているからだが(←聞いてない)この差はヒルクライムにおいてアドバンテージと言えるだろう。1gを減らす機材投資を重ねるクライマーたちにとって、軽量かつエアロダイナミクスは大きな武器になる。

なお、サンボルト社の説明にもこうある。

Mサイズで約230gと「軽さ」にこだわった超軽量ワンピースです。「軽さ」にこだわるヒルクライムでは十分なアドバンテージになります。また、「軽さ」だけでなく空気抵抗を極力抑えるエアロ効果にも着目した軽量高機能素材を使用しています。伸縮性も十分に確保し、着やすさにもこだわりました。パターンは前傾姿勢にもぴったりフィットするように仕上げています。ヒルクライムはもちろん、タイムトライアルやトラック競技での着用に最適ですし、オプションのバックポケットを付ければ長距離のロードレースにも対応できます。半袖は盛夏のレースに最適で、長袖は様々なシーンで重宝します。

そう、このワンピースは暑くないのだ。当チームで過去にシエルヴォ奈良に所属していた井上選手は発売前にテストしていたらしいのだが、汗が素早く蒸発する素材の為気化熱で涼しく感じると語っていた。このワンピースは確かに決戦用で薄い。しかし、汗抜けが良い為むしろ涼しいのだという。

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まとめ:軽量化と空力を備えたウェア

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photo: SUNVOLT

バイクという機材の軽量化は既に限界が来ている。プロチームなら6.8kgという規定がある。そこで、乗鞍チャンピオンクラス上位人が目をつけたのはジャージの軽量化とエアロダイナミクスだった。揺るがない事実として自転車を進ませる際の抵抗において「空気抵抗は7割」である事を考えると、エアロワンピースの費用対効果はGOKISOハブよりも大きいかもしれない。

そしてパワーウェイトレシオの重量と極限まであらゆる抵抗を減らしたPROfitワンピースはヒルクライムからロードまでかなり有効な(しかしあまり気づかれない)機材と言える。乗鞍チャンピオンクラスとあれば極限の世界だ。その中で一秒を削る戦略は今後激化していくだろう。

価格は15000円からとリーズナブルだ。理由は「大阪のオーダージャージメーカー「サンボルト」の研究開発力を探る」でも紹介したが元々の生地屋さんの利点を生かしている。来年の乗鞍は、GOKISO、ラテックスチューブ、カーボンクリンチャー、そしてこのPROfitライトワンピースを着用する人が増えるかもしれない。

乗鞍トップの選手は乗るものから、身につけるもの全てにおいて極限まで追い込んでいた。エアロダイナミクスと軽量化がなされたPROfitライトワンピースを是非来年の決戦へ向けて準備してはどうだろうか。1秒1gを削る戦いはウェアにも訪れて始めている。

SUNVOLT

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