2019 JBCFきらら浜TT6位 クリテリウム11位

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実は、レース後すぐにレポートを書いていた。「惨敗しました」という事しか表現できない結果しか残せなかった。レースの内容的にも大変残念な結果だったので少々記事を寝かせていた。少々表現を改めつつもレースの中から見た展開や、自分自身の反省、来年もまた出場したいと思える良いコースだったので、レースレポートを書き残しておこうと思う。

写真はフォトグラファーえっちゃん。レース開始まで子守してくださってスーパー感謝です。

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きらら浜E1 11位

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1日目のタイムトライアルは村井さんが優勝、6位が私という結果だった。昨年までは6位まで表彰対象だが、今年は3位までだ。これはこれで結果として良いと思うのだがレース本番はクリテリウムだ。参加人数の1割以上がチーム員で構成されている。チームランキングは2位。周りのチームからもそういう目で見られるわけだから、下手な走りはできない。

結果的にそんな結果になってしまったのだが。

JBCF きらら浜TT 令和初のE1優勝は村井寛(VC VELOCE)
改元後初のJBCFのレースきらら浜タイムトライアルが山口県きらら博記念公園で開催された。この日、最速タイムで駆け抜けたのは村井寛(VC VELOCE)の3分18秒。先日の舞洲タイムトライアルでスタート時間を間違えオープン参加ながら4位のリザルトを残したが、その雪辱を晴らした。 舞洲タイムトライアルで優勝した比護選手を上回るタイムで駆け抜けた。村井選手の年齢は49歳(厄年)。高校生時代は、陸上競技で...

確かに走っていても楽しいコースとレース展開だった。しかし結果を出すために走っているのだから、「楽しかった」と変にまとめて済ましてしまうようなら、レースに出ないほうがいいと思っている。一応、自分に厳しめな前置きをしつつも、実のところ楽しいと思えたクリテリウムだった。

レース前に入念に試走をした。直線は本当にどうでもいいのでコーナーリングを何度も試す。舞洲TTのときもコーナーリングしかチェックしなかった。ストレートは追い風90%、向かい風120%で走るだけ。どちらかというとコーナーが砂利っぽいので空気圧は低め。F6.65bar R6.83bar程。レースの種目で当然空気圧も変える。デジタルケージで0.01まで計測するのはもはやあたりまえになっている。ストレート区間の風向きを確認すると、前方向から強めに風が来ているから逃げは決まりにくいだろう、という感じがした。

例えば、ホームストレートと海側も綺麗に横風ならば逃げは決まりやすいコースに変わったのかもしれない。もしも風向きが良くて逃げるのならば、ホームストレートを抜けて右に緩やかにカーブを抜ける手前から、ウネウネ区間を一気に抜けて海側の直線で一気に行かなければならないと感じた。トラック競技もそうだが200mは離さないと逃げにはならない。試走はそんなことを考えながら走った。

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実はクリテリウムは苦手だ。正直なところ軽量級でスプリントが苦手な自分がゴール前やり合うのは非常に厳しいと常々感じている。。自分でもそれを十分理解している。対照的にタイムトライアルで安定して成績が出ているのは、3~5分の間の平均パワーがでっかい選手たちとそれほど変わらないから、らしい。

純粋なTTバイクでTTポジションを取るとやや出力が落ちるが、自分の場合は前方投影面積も小さいし、ノーマルバイクなのでパワーも出しやすい傾向にある。ただ、最大出力と最大スピードが劣るからゴールまでは残れるけど勝負には絡めない。という事がわかっている。

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だからいつも逃げに乗りたいし、逃げが決まるかもしれない良い選手が飛び出せばついていくようにしている。今回のレースはたいてい、ティランのお二人とZEROのお二人、原田選手、UKYO勢、比護選手、所司さんとモジュマ勢のお二人が前方で展開していた。レースは大勢出走するがレースをしているのは1~2割なのではないかという話が良くあがる。

レース中たまに話しかけられることがあって、仲のいい選手達から「VELOCE人数多いんだから誰か出せよw」とレース中に冗談を言われる。正直冗談ながら指摘されていることは間違っていないと正直に思う。

ただそいうネガティブなチームのイメージを払しょくするためにここ数年かけて走ってきた。実業団でもポツポツ表彰台に登れるようになってから、そいういうネガティブなイメージは少しはやわらぐんじゃないかと思いながらいつも走っている。

今回のレースで、初日から2日目のクリテリウム、そしてレース開始からゴールまで本当に頼もしかったのはチーム員の村井さんの走りだった。個体として強いことは皆が認めているし、走りも男前だ。私が逃げられそうな集団に乗って吸収されると、村井さんがよく見てくれていて次に行ってくれた。

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しっかりと動いてくれたのは本当によかった。脚を貯めて最後だけの人もいるけど、今回の上位陣は皆そんなコスイ走りはせず、前方でレースを作り、レースをしっかりしていたと書き残しておく。村井さんはもはや何も言わなくても、しっかりと周りの動きを見て、チーム員が何処にいるのか常に確認してくれていた。正直チームプレーなんて無理だと思っていたけど、足を休められたからレースの強度もいつもより低く感じた(最終周回以外は)。

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レースはティランも2人、モジュマも2人、ゼロも2人、あとは単騎の比護君、原田君らが展開する中に、村井さん、私が混ざる。ただ村井さんと私は脚質が被るから、最終局面になると不利というか、勝負になるとかなり不利だとわかっている。

レースはマークされている選手が動けば動くというわかりやすい展開。周回数を重ねるうちに逃げは決まらない雰囲気になり、周回数を緩やかに消化していく。ラスト2周回で所長が上がって来たのを見て少し話す。もうスプリントになるだろうから最後は引くよと告げて最終周回へ入る。刻々とレースが変化しているから、その都度戦略を立て直さないといけない。

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スタート前の作戦はざっくりで、むしろその通りにはならないからレースの中で頭を使って勝負に絡みにく。ただ、今回走って思ったのは、レース感は所長が秀でている。村井さんは私と同じ脚質。ただハイスピードかつインターバルがかかるクリテリウムだったので、「レース後半のスピードアップの時に反応できるのはもしかしたら自分しかおらんかも・・・」、という不安があった。

途中、村井さんが漢逃げする間、私と所長が抑えて逃がすもやはり集団は活性化する。

最終周回に入りジャンが鳴る。前半に前に上がっておかないときつくなるだろうから、芝の右コーナー手前から一気に上がっていく。集団は無意識に左に振っていくが、右側の側溝のふたの上を直線的に行くと短い距離をトレースできる。ZEROの塚本選手が行ったところに相乗りして左コーナー入る手前で皿谷選手が動く。ああ、いよいよレースが動くなと思い、そこからは神経をとがらせて周りをうかがう。気が付いたら全開。

やはり最高スピードが自分は遅いと正直に思う。そしてキレが無い。明らかに勝負所なのに力が足りない。勝負所最高の位置にいるものの脚を削りすぎた感はある。最終海側のストレート、塚本選手、ティランのお二人、私の順で確か入る。最高の展開だけど、単純にスピードについていくだけの脚が無かった。削りすぎた感はある。

しかし、あきらめずフルもがきで最後のコーナーへ。あれだけいた集団は最後の勝負所で10人程度に減っていた。後ろを見るとなぜかチーム員の池ちゃんが。もう最終コーナー前で勝負はつきつつあるのに、なぜか自分の後ろにいる。はじめは何やってんのかわからなかったけど、最終コーナーが来てもずっと後ろにいる。ゴール1mぐらい手前で私を抜いてゴール。

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後で聞いたら、最終周回だと気付かなかったようだが、周りの雰囲気や速度変化(最終ラップは3分14秒と15秒以上速い)を見れば最終周という事は明らかだったし、そもそも周回を知らせる板はスタート前に位置を確認する。そして毎回周回板は見る。というよりも、最後の勝負所をイメージして、瞬間、瞬間どう走るかはレースの基本だと思う。周回をそもそも気にしないのは、レースを走る以前の問題だ。

この記事ではマイルドな書き方をしているが、レース後に直接本人に思ったことを言った。練習でもレースでもそうだけど、ネットやSNSやFacebookやLINEよりも、その時その場で本人に言葉で伝えるようにしてる。かなりきつい言い方をしてしまったけど、どれだけ引いても、どれだけ調子が良くても、どれだけ逃げても、どれだけアシストしても、レースは結果がすべてだ。

選手はリザルトでしか評価されない。

たら、れば、を言ってもきりがない。調子が良かった”たら”、最後の勝負どころにからめ”たら”とか、とやかく言ってもきりがない。自分自身シングルにすら入れないリザルトしか残せなかったことには変わりない。レースは結果がすべてだ。今回の遠征は結果が伴わず、惨敗だった。虚無感に苛まれたレースだった。

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話は変わるが、きらら浜の今回のコースは楽しい。風向きで毎回違ったレースが楽しめそうだ。今回わかったのは、レース終盤まで残れるけどやはり自分は勝負所でやり合う能力が無いということだ。パワー不足を感じた。とはいえ、無いものは天から降ってこないので強化するしかない。単純。やるかやらないか。何かにつけて言い訳しているうちは強くなれない。

自転車競技は自分の弱い心があぶりだされる。悪いことはたいてい外的要因に理由をこじつけ、自分自身の思考のクセやバイアスを直視しなくなる。たら、れば、を繰り返、実現性のない絵に書いたような可能性に期待する。それらは夢を見ている都合のいい絵空事と一緒で、現実にはならない。

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レースの翌日、向町のバンクへ。レース連戦3日目。ケイリンとスクラッチに出た後、ロード種目でもケイリンとスクラッチの合計4レースに出る。正直疲れが残っていたので走れないと思ったけど、結構やればできる。ケイリン2着、スクラッチ2着、ロードケイリン1着、ロードスクラッチ1着。自分の勝ち方はなんなのか試したかった。

やっぱり、全部逃げ切り先行だった。というか今はこれしかできない(-_-;)トラック競技が良いのはレースのラストだけ何回も再現できることだ。思いっきりもがいて走る。苦手なのはゴール前。シクロクロスのおかげでフロントを躊躇なくねじ込めるようにはなったけど、パワーが足りない。

走りながらいろいろと考えていた。レースに出て敗北することで、自分に弱いがわかる。弱いところを重点的に補うのか、それとも長所を伸ばすのか。ここからは試しに弱いところを強化してみようと思う。元々の身体能力の低さもあるから、どこまで伸びるかは不安しかないが。

次は美山のC1に照準を合わせる。シマノレーシングやブラーゼン、イナーメも出るし、JPTがごろごろいる。フィジカルをめちゃくちゃ高めても昨年はシングルにすら入れなかったから今年はリベンジだ。実業団よりもはるかにレベルが高い。昨年は年代別で3位だけど、自分が成し遂げたいのは総合上位だ。レースに向けてしっかりと組み立てていきたい。

ここで最後に自分への戒めのために書き残しておくが、きらら浜はかなり適当な調整をしていた。「それほど調整しなくても走れるやろ」と。そういう心つもりでレースに出るくらいなら、これから先レースに出場しないほうが良いと思った。最近レースに出ることにマンネリ化しているのだなと理解した。トラック競技のように着順がすべて。こんな考え方では、勝負に絡めるわけがない。

どんなこともそうだが、何かを得るためには、何かを失う必要がある。あれもこれもと手当たり次第やっても、どれも中途半端に終わってしまう。基本に戻って一つ一つ積み上げて、一つのレースの為に丁寧にからだを仕上げていきたい。修善寺や、西日本がそうであったように今一度、練習と、走り方、取り組み方を改めようと思いながらきらら浜を後にした。

次回のレースはツアーオブジャパン併催の堺クリテリウム。「人数多いけど弱いよね」と言われてアレから三年。今年はうちのチームから表彰台登ってるし、「人数多いだけ」なんて揶揄(しかしとても正しい指摘)されることは無くなるかな。

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