「機材は相対評価」
絶対的な評価はできないから、「〜と比べて」という比較しかできない。人間は測定器ではないからしょうがない。ただ、測定器ではないにしても、変化を見つけることができる。それは「いつもと違うこと」をほんの少しだけ試すことだ。
最近エンデュランスに関する様々な論文を読んでいるけど、過酷な状況でトレーニングするとトレーニング効果が高まるらしい。しかし、デメリットとしてトレーニング強度が落ち込んでしまう。低酸素トレーニングもそうだけど、低酸素環境では出力が下がりトレーニングの質も下がることになる。
今日は蒸し暑い環境でトレーニングを行った。夏に向けて耐熱トレーニングだ。普段のSSTは270-280W程をかけているけど、扇風機なし、エアコン無し、除湿機(しかし温風が出る)でローラーを回すと210-220Wしか出ない。一時間半で体重が1100g減るから脱水が半端ない。
やはり体の冷却は必要なのだということがわかる。しかし、この暑さに対するトレーニングは別の効果もある。というのも、体温を下げようと血管が拡張される。「ライフハッカー:暑さに負けずトレーニングをしたほうがいい理由」
ただ、これを紹介したり書いたりするとごく稀に内容を勘違いする人がいて、「真夏に運動するのはダメだ!」と極論を言われる時がある。そんなのは、最近のサイクリストなら誰でも知ってる(常識的な注意事項)。私の過去数年の夏の練習内容を見ている方ならそんな突っ込み入れないと思うが、真夏は朝4:00から早朝練習して10:00には帰宅してる。むしろ外練習では暑い時には全く練習しない。
その上で常識的な範囲の気温と、湿度を管理しやすい室内トレーニングならば、安全な範囲でトレーニングを過酷にする。
ヒート・トレーニングと呼ばれるが、血管の血流量を増やすという魔法の効果がある。(身体を冷やすためには皮膚の血流を促したほうがいいのですが、筋肉にエネルギーを運ぶための血流も十分に増加する)。その効果は言わば、合法的な血液ドーピング、らしい。
はじめは、休暇中に貯めこんだ水分を抜くつもりで始めたが、どうやら血流量も増えるらしいので、これはこれでありかなと。本当に220Wぐらいで心拍が160-170bpmになるからマジで辛い。トレーニング強度は落ちているが、それは別メニューでクーラーつけて工業用扇風機つけてやるから気にしていない。
水も抜けるし、耐熱トレーニングにもなる。ただ何度も言うように、真夏の炎天下の中走るトレーニングとは全く話や、内容が違うから注意したい。室内で室温と湿度がコントロールされた環境下での話だ。目的と内容、効果やねらいを明確にしてトレーニングに励めば、それ相応の効果は必ず見込めるはずだ。
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