Coupe du Japon 白山一野里 XCO MM40 優勝

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Photo: Ari Hiro

CJ白山一野里に出場。結果はMM総合3位で年代別は優勝だった。

はこぶねが亡くなってから1週間。自転車ってレースや練習問わず常に危険と隣り合わせだよな、と毎日悶々としたままレース当日を迎えた。

せめてもと思い、腕の心拍ベルトと一緒に黒の腕章のようなものを内側に身に着けた。何もなければ、ニセコや全日本に出てたんやろなとか、一人の移動時間が長く、色々と考えながら現地へ向かった。余野で一緒に練習したのが最後になってしまった。

Photo: Ari Hiro

正直なところ、今自転車に乗るのも、車の運転も前より怖く感じるようになった。それでもこうやって競技を続けている理由は自分でもよくわかっていない。いま、自分に万が一何かあったら、子供は何も覚えていないんだろうなとか何度も考えていた。

今の普通の日々は、とても掛け替えのない、ありがたいことなのだと思う。

 

 

 

それでもレースを走る。Photo: Ari Hiro

MTBのレースに参加し始めてから6か月目。いまだ不慣れでオフロードを何とか走っているというレベル。レースのリザルト云々よりも、できるだけ人とレースを走って、スムーズに上手に走れるようになりたい。

CXでもそうだったが、うまい人の後ろについて真似していくのが一番上達早い気がしている。

登りはいいが、下りやシングルトラックのコーナー、木の根っこ、ドロップオフ、ロックセクション、今回いけなかったジャンプ区間、人の頭ほどの大きな動く石、とにかくすべてが難しい。ただ、何度も走っていると慣れてくるもので、ジャンプ以外はなんとか走れた。

Photo: Ari Hiro

レース出て、毎回よかったと感じるのは、走り方の気づきや改善点がはっきりと体感できることだ。レース中に真似をしてみると、「なるほどなー」ということばかり。これが楽しいし、気づきが得られるとそれだけ経験値が上がるわけで。

というわけで、誰得なCJ白山一野里のレースレポート。

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白山一野里コースレイアウト

スキー場だから斜度はきつい。

試走は一人で悶々として走っていたら、途中からエリートの藤川大先生とご一緒させていただいた。妻がいつも「イケメンの藤川さん」と言っている。MTB乗ってる姿が一番かっこいいと思うんやが。結局、藤川さんが通ったラインを終始まねて走った。

白山一野里はスキー場のコースを登り降りするレイアウト。まずはゲレンデを登り、下ってからリフト横の岩場に入っていく。この岩場に初め入ったときはラインが無かった。大きな石が転がっていてしかも動く。ラインを誤ると前転してしまう。

Photo: Ari Hiro

レースが始まった後は、皆が左を通ってラインが出来たがそれでも動く石は怖くて4回以上コケた。これが原因で、レース中も保険で肘にプロテクターをつけて走ることに。カッコ悪いかもしれないけど、一人で大阪まで帰らねばならないため、何が何でもご安全に走る。

Photo: Ari Hiro

次はジャンプ区間。迂回路もあるので迷わず迂回路へ。飛べたらいいんだけど、飛ぶ練習していないので無理はしないことにした。でもみんな楽しそうに飛んでいて、飛べるなら飛びたいなぁと。これは練習しないといけないので、ジャンプ台でも買おうかと思う。

シングルトラック区間にもジャンプ台がある。ここは飛べそうだったけど、結局3秒ぐらいしか違わなかったので安全にう回路へ。そこからは淡々と登りが続く。登りはそこまできつくはないが、どちらかというと相手のペースに揺さぶられてつらくなるのがレースだ。

リフト乗り場近くから下ってシングルトラックへ。舗装路を抜けた後はこれまた細かなシングルトラックを走って一気に下ってくるというレイアウト。全体的にはイージーなんだろうけど、ジャンプ区間がどうしても怖くて走れない。

Photo: Ari Hiro

レースも案の定、登りのアドバンテージを全てジャンプ区間で離されたタイムギャップのために消費するというレースになった。ジャンプできてたら楽だったに違ない。ジャンプも練習しよう。できなことが多すぎるけど、それだけ楽しめるってことやな。

とはいえ、「ああ、レースが憂鬱」と思いながらエリートのXCCを見てからエスキーナのご飯食べて宿へ。20:00頃寝た。

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機材メモ

Photo: Ari Hiro

最近タイヤ空気圧がどんどん下がっていっている。あと、新型のFOX 34 GRIP-Xはめちゃくちゃ動きが良い。素人でも良さがわかる・・・。

  • フレーム:サーベロ ZFS-5
  • フォーク:FOX 34 120mm GRIP
  • タイヤF:シュワルベ レーシングレイ 2.35
  • タイヤR:シュワルベ レーシングラルフ 2.35
  • 空気圧:1.26bar, 1.35bar
  • ジャージ:サンボルト PRO FIT
  • レース1時間前:BOOST SHOT
  • 補給:ACTIVIKE SPEEDジェル
辛いときのひと踏ん張りに。アクティバイク スピードジェルで効率的なエネルギー補給を
次が勝負どころ。 レースやここ一番に、自分の力を最大限発揮できる効率的なエネルギー補給ジェルがある。アクティバイクのスピードジェルだ。通常よりも多くの糖質吸収ができ、カフェインも含まれているため、ヒルクライムの後半やロードレースの勝負どころで効果を発揮できる配合になっている。 たとえば、ヒルクライムを走る際、前半は良いペースで走っていても後半になると力が出なくなって出力が落ちてしまう場合がある。ロ...
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CJ MM40優勝

Photo: Ari Hiro

ポイントが少ないので、またもや後ろからスタート・・・。今回は落車したくない。無理せず走る。

事前の作戦としては、過去のレースデータからラップタイムが乱れず走る上位選手を何人かピックアップしていて、丁度良く追いついたらひたすらその選手のラインや走り方など同じことを繰り返す作戦にした。これはシクロクロスでもやっている。

Photo: Ari Hiro

岡本選手は速すぎてついていけないにせよ、いつも上位のベテランの小林選手になんとか食らいついていけたらなぁ、という事前の作戦。たしか40代の年間チャンピオンだったはず。たいてい、岡本選手、小林選手という着順が多い。

Photo: Ari Hiro

ほかのレースでも小林選手のほうが何十秒も私よりラップタイムが早いので単純にやっていたら置いて行かれる。1周目の入りは混乱の最中、多分25~30番手ぐらいで上がり、登り区間で一気に10番、二つ目の登りで4~5番手に上がった。

1周目完了時点で4番手。ここから予定通り小林選手にドッキングできて、あとは無理せずお勉強時間に。

Photo: Ari Hiro

このあたりの作戦は、無駄に十年以上やってるロードレースの知見が大きい。レース展開とか、相手の走りを見ながら自分のパワーコントロールをするという走り。登り区間は千切れはしないが、LT以上で登る。めちゃくちゃ登り強いなぁと思いながら、完全にツキイチで走った。

というのも、ジャンプ区間で迂回路を通っているため差がつく。この差を埋めるためには岩場区間後にダッシュせねばならないので、体力を温存しておきたいという狙いもあった。あとは、下りやシングルトラック区間など登り以外ののセクションは全ておいて行かれるので、どこで差を詰めるかと考えたら登りしかなかった。

Photo: Ari Hiro

結局「1(登り)-1(テク)=0(タイム差)」みたいな感じに2周目の時点で気づいたので、これはツキイチで走り方を勉強したほうが身になると判断。トレイル区間で前に出ても私のクソ下手な走りではむしろ詰まって、ラップタイム落ちて邪魔になるのだ・・・。

とても勉強になったのは、下りやシングルトラックの区間。

2周目はあっさり置いて行かれたが、何が違うんだろう?と後ろから走っていて考えていた。まず目線、そして頭の位置、肘の曲げ具合、お尻の位置など全部違っていたので、とにかく真似してみることにした。一番効果があったのはお尻の位置。

Photo: Ari Hiro

お尻の位置は単純に分けると前後、上下、左右方向に移動できる。前過ぎるとつんのめるし、後ろ過ぎるとへっぴり腰になる。それより以前に問題だったのは、これまで腰高すぎる位置で前後方向の位置を変えていたこと。

何より先に膝と肘をしっかりと曲げて姿勢を低くした状態で、次に前後の動きを付け加えてやるとめっちゃグリップするではないか・・・。こういう変化や気づきが楽しくてMTBに乗っている。できなかったことができる楽しさはロードにはない。

という発見がレース中に気付けるのも、なかなか楽しい。こうなってくると、MTB特有のゾーンに入ってくる感じ。

Photo: Ari Hiro

2周目の下り区間はついていけなかったが、3周目4周目はそれほど下りで遅れることなく付いていけた。途中、フィードゾーンのキャッチが出来なかったところ、親切な方がわざわざ下のフィードまで降りてきてくれて掛水を下さった。生き返ってまた走る力がわく。ありがとうございます。

Photo: Ari Hiro

後半になると慣れてきて走りにも余裕が出てくる。岩場セクションのミスなく、恐怖心無く走ることができた。小林選手はやはり常に上位で走っているだけあって走りが巧みだ。あと気持ちが強い。レースやっていると競技問わずそういうのが伝わってくる。これは一緒に走っていて楽しい。

対して、私は気持ちが弱いw

Photo: Ari Hiro

あと、後ろを走っていて気づいたのはミスが少ない。というかほとんどミスがない。そして丁寧だし、無駄がない感じ。私はことあるごとにちょこちょこ小さなミスがあり、それだけでも5秒くらいタイム差がつく。

テクニックの差を最も感じるのはジャンプ区間あとの処理だった。一つ目がだいたい7秒、2つ目が5秒ほど離される。おそらく、最終周回でこの区間で仕掛けられると予想していたけど、特に何も起こらず単純に自分が遅くて離れてしまったw

脚が徐々に仕上がってきてる感じ。Photo: Ari Hiro

最後の登り区間で横に並ぶも、無理せず邪魔せず走ることに。そのままシングルトラック区間にここから、ワンコーナーワンコーナーごとに離されてテクニックの差を痛感する。焦って岩場区間でミスってしまい5秒ぐらい差がつく。

そのまま下り区間に入るため、この時点で追いつけない状況になってしまった。結局最後のシングルトラック区間でのタイム差がそのまま差になってゴールへ。最後はスリップダウンしないように下りと芝区間を慎重に走る。

総合は3位で、年代別は優勝だった。

Photo: Ari Hiro

レース展開だけ見ると金魚の糞、非常に保守的、面白みのない走りに映ったかもしれない。しかし、4月から本格的に初めてXCO歴は2カ月の初心者の自分としては、なんとか最終周回まで着いて走れたのは結構大きな収穫だった。

自分が今できることを少しずつやっていくしかない。

Photo: Ari Hiro

何を改善して、何が足りないのか、何ができていないのか。レースを走らねばわからないことも多い。今回は上位の選手と一緒に走れて、リザルト以上の収穫があった。上手くなれるように練習を継続したい。にしても、毎回自分のスキルのなさを痛感してへこむんだよなぁ・・・。。

シクロクロス会場と錯覚。Photo: Ari Hiro

表彰はシクロクロス仲間の太田さんが3位だった。シクロクロスとXCOのパワーデータや心拍データーを見ると非常に近い競技であることがわかる。わたし的には、ロードよりもXCOのほうがシクロクロスのトレーニングになるので、他の選手がXCOやらなでほしいと思っているwww

ステム50mmは短い・・・。Photo: Ari Hiro

総じて、反省が9割、身になる事が1割得られたと思う。とはいえ、何度も何度も痛感しているのだが、テクニック面が下手くそすぎる。これは地道に練習していくしかないんだろうけど、レースや基礎練習などを繰り返していくしかない。

おっさんなので機材に頼る・・・。Photo: Ari Hiro

参戦し始めたころは、知っているひとがほとんど居なかったんだけど次第にいろんな人から応援してもらえたり、声をかけていただけるようになった。まだまだ新参者だけど、ボチボチ楽苦しみながら頑張っていこうと思う。

MTB日和 Vol.52 (タツミムック)
辰巳出版(その他)
5つ星のうち4.4 5つ星のうち4.4

 

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