Coupu du Japonの第2戦は朽木スキー場で行われた。長い登りとガレ場が続くレイアウトは、一般的なイメージのMTBのコースではなく、ガレ場の登り下りが単調に続いている。それゆえ、生粋のMTBライダーは、あまりこのステージが好きではないようだ。
ダラダラと登らされたあと、下りが楽しめるかと思いきや、ガレ場を下るだけというのがストレスに感じるらしい。昨年走った時は、そんなことは思わなかったし、感じなかった。しかし、今年は単調なコースに感じた(彼らが言っていることが理解できた)。
とはいえ、決められたレースフォーマットの中でレースをして、ほかの選手と勝負することがレースの目的だ。コースレイアウトや楽しさなどは切り離して、別の問題として扱う必要がある。
しかし、テクニックの差がほとんど出ず、むしろヒルクライム性能で結構な差が着く傾向にあるのが、MTBライダーにとってみれば好まないのだろう。それが理由だと理解した。
「このコース、あんまりタイム差つかないんすよねぇ。」とチャンプ岡本んさんもスタート前に話していたが、岡本さんほど登りも下りも速いと、結構な差がつくわけで・・・。
ポジティブに考えると、テクニックが無い私にとってみれば、ほぼ登りだけでレースが決まるので好都合だ。しかし・・・。
注:読み飛ばしてもよい箇所↓
レース当日までにしっかりと調整はしてきた。しかし、5/1に息子がノロウイルスに、5/2に私もかかってしまい終了。5/3に妻に移り、レース前日の5/4に娘に移った。5/4には少し走れるようになるまで回復する。
なんとか感覚を戻すために、レース前日にトレイルに入る。体がほぼ動かないのでコージさんがeMTBに乗って、私をゴム紐で牽引してくださって、なんとか山頂へ。無理やりトレイルを下ってレース前に感覚を戻した。
身体の事は信頼のおけるマグロドクター井上大先生に相談して、やれることはやったが、結局5/1~5/5まで経口補水液だけしか飲めず、無理やり体に水分を入れて菌を外に出すしかなかった。
色々と最善を尽くしたが、レース当日の5/5の夜中3時頃に娘が吐いてしまう・・。私は風呂で布団を洗ったり、部屋中をアルコールで除菌したり、なんやかんやで出発時間になってしまった。睡眠できず、さらに嘔吐物の処理でさらに気持ち悪くなり吐いてしまう始末。
レース行くのは、やめようと思った。とにかく、コンディションが悪すぎた。もうレースはだめだと思ったが考えた末、走ることにした。
前回の菖蒲谷の時も直前に肺炎にかかったり、骨折したりした。良い状態、最高のパフォーマンスでレースに挑みたいのだが、いつ叶うのだろうか・・・。
びわ湖高島 XCO MM 2位
レイアウト的に、登りとイージーなコース構成されるためセッティングを見直した。サドルを+2mmほど上げて登り向きに、ネガティブバイアスを+1にセッティングした。前日コージさんが整備したトレイルを走って調整したセッティングは良い感じ。
タイヤは悩んだ。VittoriaとSPECIALIZEDの新型タイヤも試したが、保守的に乗り込んでいたSCHWALBEの構成にした。今後はタイヤテストや空気圧テストを重ねてベストを見つけ出したい。
ボトルにはにはサウルスドリンクを入れた。
¥2,722 (¥680 / 袋)
- バイク:SPECIALIZED S-WORKS EPIC 8 Mサイズ
- ホイール:Roval Control World Cup
- ショック:ROCKSHOX Flight Attendant 120
- サスペンションセッティング:F 58psi(12クリック)、R 133psi(8クリック)
- サスペンション潤滑剤:WPL Forkboost Lube
- R タイヤ:SCHWALBE レーシングラルフ スーパーレース 2.35、1.24bar
- F タイヤ:SCHWALBE レーシングレイ スーパーグラウンド 2.35、1.20bar
- タイヤインサート:Vittoria AIR-LINER LIGHT
- グリップ:Ergon GE1 Evo Factory
- チェーンオイル:モルテンスピードワックス
- ジャージ:サンボルトシームレスレーシングセパレートワンピース
- シューズ:Suplest XC
- ドリンク:サウルススポーツドリンク
- メンテナンス:RINGOROAD
レース前日に長年やっている刺激入れをローラーでやったけど、1本目は完遂、2本目は90秒でダウン、3本目は60秒でダウンした。これは過去最悪だ。菖蒲谷の前は目標パワーの1.1倍出ていて調子が良かったことと比べると雲泥の差である・・・。
朽木はカズさんが出るので楽しみにしていた。カズさんが出たら自動的に優勝はできなくなるけど、何秒差まで縮められるかが結構楽しみでモチベーションになっている。2週間前に、2人でロード練習したときは、カズさんの調子が悪くて私の方が速いくらいだった。
しかし、レース前2週間で一気に仕上げてきた。さすが元プロ。私の目測だけど、カズさんは昨年の全日本の時の70~80%ぐらいまで戻ってきているような感じ。100%戻ってきていない様子だけど、それでもエリートでフルラップできるタイムで走っていた。
去年は知り合いもほとんどおらず、一人で寂しく試走を走っていたが今年は帰国した藤井さん、良平さん、オーガさん、カズさんと5人で走った。良平さんは下り上手いし、いつも後ろについて走らせてもらっている。
ただ、試走のペースもキツ過ぎたのと、下痢気味だったのでトイレにピットイン。空気圧が1.24bar, 1.28Barに設定していたが、設置感が無く、さらにグリップが弱く感じたため1.20Bar, 1.24Barに下げてスタートについた。
スタートは1列目で、岡本さんの横に。スタートのピストルが若干早く感じたが、スタート直後はまったくかからず舗装路は6番手ぐらいで進む。
登りに入って、岡本さんを見送るが、パワーメーターを見ると500W超えていた。
結局、後からデータを見返すと、1分以上9倍近くパワーを出し続けていた。直感的に「序盤でこのハイペースはマズイ」と思って、ペースを落として後ろに下がる。カズさんが速攻で上がってきたので、後ろにつかせてもらい、やっぱり頑張ろうと登りピークまで食らいつく。
パワーメーターを見ると、6倍以上出ている・・・。
結局、1周目が一番早いタイムだったが、体調もかなり悪いのに早々に脚を削られてしまう悪いペーシングだった。
下りはガレ場をただ単に下るのだが、バイクを寝かすと滑るのでシクロクロスのように立てて曲がる。しかし、シングルトラックは逆にバイクを寝かしたほうが良いので使い分ける必要がある。
頭では理解しているのだが、地形や条件でコーナーリング中の重心位置やバイクの傾きを変える必要があったので難儀した。
登りは昨年よりも短くなり、ゴロゴロとした石が少なくなったのか、登りはイージーに感じられた。トラクションもそこまで抜けず、淡々と踏み続けるだけだった。全くもって、楽しくはないが。
カズさんと1分差に収めたいなぁ、と思っていたが今のフィジカルの状況では確実に無理で、下りももちろんついていけない。これは、やっぱり無理なので諦めて保守的に走ることにした。
無理は良くない。
下り区間は細かなシングルトラックを走るが、うまくバンクに当て込めず失速しまくる・・・。この区間は速い選手の後ろについて走れれば良いのだが、一人で走るとめちゃくちゃ遅い。リズムも悪くなり、コースも楽しい部類ではないので段々と集中力が切れてくる。
ペースを上げるでも、下げるわけでもなく、「出せるパワーを出し続ける」だけでレースを消化する事だけを考えた。2周目、吉元さんが追いついてきて一緒に走るが、少し経つと単独に。そのまま3番手の位置で走る。
掛水いらないかなと思ったが、体温がかなり上がってきたのでniwa様から聖水を。
3周目に入る手前で、気持ち悪くてふらふらしてきて来たと思ったら、胃から何かが上がってきた。一旦トイレ裏で止まって芝生に吐いてしまった。ドリンクで洗い流して、口をゆすいで再スタート。結構なタイムロス・・・。レースは、もう、ええわ・・・という気持ちになる。
レース降りようか、走るのやめようか、と弱気なことを思いながらも、ここまで来たら走り切ろうと気合を入れ直す。もう、楽しむしかない。4周目もなんかフワフワしてバイクがおぼつかず。コーナーでミスしてしまい、ペダルがハマらない。今日はバッドデーだと理解していたが、こりゃ予想以上だ。
結局最終周回までniwaさんから聖水を頂いた。いつも本当にありがとうございます。
5周目はできるだけ踏んで走ったが、序盤に乱れたラップタイムは最後まで乱れ続けた。なんとも不甲斐ないラップを刻むが、走れたので良しとしよう。
5周目もまったく追い込めず、心拍もあがらずゴール。
振り返り
レースは終始上げもせず、下げもせず一定ペースで周回を消化しただけだった。その割には、ミスも多かったように思う。また、ラインを考えて走るというよりも、前に迫ってきたコーナーをただ処理するだけになってしまった。
菖蒲谷のような、つねに頭をフル回転させながらセクションを処理して走るコースというよりは、いかに速く登って、下るかを繰り返す単調な60分だった。GWと重なるし、来年も出場するかは正直わからないが、これだとなぁ・・・。
データーを見返すと、壊れているんじゃないかってぐらい数値が低い。平均パワー201W、レースの心拍は150bpm。前回の平均心拍が180bpm超えていたから、それと比べると低すぎる。パワーはもちろん出ていないし、追い込めていないのは数字を見ても明らかだった。
しかし、今のフィジカルでよく走ったなと思う反面、コースやフィジカルのコンディションを考えると、朽木に出場する必要があったのか?と自問自答したレースだった。
カテゴリは2位、総合は3位だが、優勝した岡本選手はエリートでも6~7番くらいのタイムで、竹ノ内悠選手と同じか速いぐらいの凄まじいタイムだった。来週の世界戦XCOでアルカンシエルに期待。
レース後疲れ切っていたが、みんなで写真を。
表彰台は、いつもの615六甲山朝練メンバー?で立ててうれしい。カズさんにMTB教わり、オーガさんに登りをシバかれ、私はうまくハイブリット選手化しているようだ・・・。このメンツで練習できているのは、大変ありがたいことである。
総じて、コンディションが崩れ過ぎたが、これは防ぎようが無かったと思う。また、コンディションが整っていたらもっとラップタイムが速かったのかは正直なところわからない。
今回は、どこを走っていても応援が聞こえてとてもうれしかった。えっちゃんや、森谷さん、古井さん、霜ちゃんも来ていて、タモさん、巨匠など、関クロかよ!と思いながら楽しく走れた。おかげさまで〇ロ我慢できました。
次回は、5/10(土)菖蒲谷、5/24,25八幡浜国際だ。楽しみなコースなのでしっかりと調整して挑みたい。菖蒲谷並みに難しいけど・・・。
今後のレース日程は以下の感じ。
¥2,722 (¥680 / 袋)