追記 2017 JBCF 秋吉台カルストロードレースElite

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PHOTO:( •̀(ェ)•́ )σ Kensaku Sakai(FABtroni+camera)

秋吉台のレースレポートを全く書く気が無かったが、来年(登録するかは悩んでいるが)の為に文章として残そうと思った。というより今自転車乗れないからやることがないというのが実情なのだが。秋吉台のロードレースは楽しみにしていたレースだ。お盆休みに試走して、登りで全部決まると思って軽量化したが、下りを試していない新バイクを投入したのが仇に出たと思ったが下りの挙動が読めなくて怖い。

結果的にバイクとホイールの感覚が読めず、雨でアンダー気味になり下りが得意だったはずなんだが大幅に減速してしまった。テクニカルな下りで乗り慣れないバイクを使うのはよろしくない。正直下りが怖いと思ってしまった。シーズンを通してあまりバイクを変えないほうが良いんだろう。

バイクの重量はJBCFの測りで計測したら7.0kgだった。規定まであと200gは削りたかったが無理そうである。人間の体重は57.0kg付近、レース後は56.5kgという感じ。減量もキツかったが登りで決まると思っていたからギリギリまで体重を落とした。秋吉台までにしてきたトレーニングといえば6分走をだいたい6倍程で数本。今年一番登れていたと思う。

体重も、パワーも、全てにおいて調子が良かった。金曜日に到着するといつも素晴らしい写真を撮ってくれるKensakuさんと同じ宿だった。VC福岡の佐藤さんとも同じ宿。「明日開催されるんですかね〜」なんて皆が気にするのも無理はない。台風が近づいていた。

夕飯は駅弁を食べてそれっきり。早めに就寝して風呂に入って寝る。57kg台だと風呂上がりに心臓が動いているのがわかるほどに上半身が薄くなる。血管も体中に浮き上がっていた明らかに「登れる身体」だ。エネルギー満タンという感じで走らなくても調子がいいのがわかる。

朝はバナナ一本とカステラを4切れ。おそらく補給はいらない。ボトルも雨だから300mlしかいれなかった。実際に半分以上のまかった。レースは混走で一周目だけは危険回避で前で走ることにした。

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秋吉台カルストロードレース 19位

雨の降りなのでスタートは前で下りたい。落車もあるだろうから前のほうが良さそうだ。そのまま下る。気にしていた戻る時の登りも難なくクリア。そのまま一周目を走る。ただ、明らかに下りでいつもの感じで下れない。これはまずいと思って、登りで巻き返すがこれが実際に相当無駄だった。

まさか下りで遅れるなんて自分でも思わなかった。下りは得意なはずだったが、結果的に裏目に出た。一発目の登りは8割ぐらいのペースで登っていってもどんどん人を抜ける。心拍も上がらず登れるが、先に下っていった集団が先に登っていっているので、要するに私は無駄な脚を使っているわけだ。

「アホなことしてるなぁ」と思いつつも、ほぼ後ろから先頭集団に追いつく。先頭はすでに20〜30人に絞られている。あとで聞いたのだけど、かまやん兄貴は第二集団に居たらしく、皆で下りで回して追いついたらしい。確かに先頭集団は登りで疲れてまったりしていた雰囲気だったから追いついてしまったんだろう。

戻りのトロン温泉付近で何名か逃げているのを雑賀さんに教えてもらいローテするがうまく回らない。チーム名は書かないが、とても口の悪い人が先頭に居て困る。焦っても仕方ないし、他の選手を罵ってもしかたない。人間性にとても問題があると感じたが、レース以外では関わりたくないタイプの人間って感じだった。

それとは対照的に、雑賀さんは人間的にも選手としても一級だった。周りに色々声をかけている。極限状態になると人間性がもろに出るなぁと思いつつ、黄色の看板を左に曲がると、かまやん兄貴が登場する。かなり強い。そのままかまやん兄貴先頭で戻りに入る。前には10名くらい。雑賀さん、イナーメの人、宮口さんのチームの人、VC福岡さん多数、多分元モジュマの野間くん、残る人が残るべく残ってる感じ。

戻りの登りも淡々と走る。逃げは捕まえられるかわからない。脚にはまったくダメージが来てないのに登りで前に常にいられるのは調子がいいんだろう。下の写真は帰りの登り駐車上前だけど、先頭はこんな感じだった。

結局自分の居た、この集団付近の人たちがそのまま下りに突入して最後を争ったみたいだ。私は足を残したまま下りで離されてしまう。あの時、もしも下りでついていけていたらどうなっていたんだろうと何度も思いながら、ほぼ最後尾でラストの登りを開始した。前には40〜50人は居る。やってしまったと、心が折れそうだった(レース後やはり折れた)。

もうこれで終わりなんだけど、1つでも順位を上げるべく登坂を開始する。登れば登る人抜いていける。明らかに無駄に登れる。50位程の位置に居た監督も抜いたらしいんだけど、記憶にない。最後まで走らないと後悔すると思って、もがいた。最後は19位だった。まったく意味のない順位だった。

やってきたことは間違いではなかったが、宿に帰ってふと自分の本音を探ってみた。正直に言えば雨の下りが怖かったんだろう。恐怖心が先にあった。全て積み上げてきたものは、ホンの少しのブレーキで無駄になってしまう。よくあることだ。レース後無事に終わったことに安堵している自分がいる。

データーを見ると1時間33分 270W(体重57kg)、インターバルインテンシティ120超えていたので、限界の1.2倍出ていたデーターだった。パワーなんてものは勝敗の全てを掌握していないことがよくわかった。もっとも重要なのは、パワーの出し入れだ。走り方、位置取り、最後の粘り。そういうものはデーターや数値では表せない。

レース後に自分の弱い部分、改善しなくてはいけない部分が、頭の中を駆け巡る。

自転車競技は皆努力しているから、他人よりも努力しても、結果には結びつかない本当に難しいスポーツだと思う。また集団で走る戦略的なスポーツだから、選手の能力はレースを大きく揺るがすほど支配的な要素ではない。強く、巧く、賢く走る必要がある。そして蹴落としてでも勝ちたいという気持ち。

そういう面では、実はあまり何が何でも勝ちたいという気は、実は自分にはそこまで無い。昔からそうだ。一つのことを注意深く観察して、長い時間をかけてトライ・アンド・エラーを繰り返し、1つの目標へたどり着く事の方がすきだ。だから、研究職や情報通信の技術を色んな人に教えるなんて事をやってるんだろう。

自分は選手には向いていないなと、ふと思った。

毎年この時期になると、来年の登録を悩む。「来年はもう登録せえへんわ。」と妻に言う。自分の口から出る言い訳の言葉は、いまある事実を肯定するためだけに用意された無駄な言葉だというのも理解しているが、言いたいときだってある。今回、自分はただただ人間として弱かった。

「シクロクロスにつながる」とか「登りは強かった」とかは意味がない。結果として何が得られたかが重要だ。結果を得られなかった時は、得られなかった事実に対してそれらしい理由付けをするのが、人間の脳だ。頭のなかにそういうものが浮かんでくると、嫌気がさす。

ただ、そういう自分を客観的に見て、理解できる事もまた重要なのだろう。このレースの後体調を崩してしまった。おそらく免疫力が相当落ちていたかもしれない。「レース前に体調崩さなくてよかったね」と言われてその通りだとおもった。多分レースが終わるのを待っていたんだろう。ただ、今までの感じと全く違う症状だからちょっと気になる。

明日は朝イチで病院に行くことにした。早く回復させて、次のレースに備えたい。ロードは一時的に離れようと思う。毎年この時期になるときっぱり足を洗ってシクロクロスに移行するし。また、目標を見つけて一つ一つ課題を克服していこう。

それでも、結果が伴わないことのほうがほとんどだけど、それでも自転車は楽しいから、続けていこうと思う。

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