実業団のレースの合間に何か目標をと思い、ハチ高原ヒルクライムに参加してきました。登りが得意ではないのですが、得意でないと毎回言っていても始まらないので、コツコツ1か月ほど十三峠を登ることに。
やはりロードレースでも登りのある周回コースが多いので、登坂力が欲しいところ。私の中で珍しく結果が出た登りのレースなので、自分のメモがてら記録を残してみます。
総合は2位でしたが、総合1位は有名なヒルクライム職人さんの方。十三峠を登っている人なら、知らない人は居ないSONICのWさん。確か13分台でコンスタントに何本も登ってたはず。実際今回のレースも3分差付けられて総合2位なので、完全に勝負にはなっていませんが・・・。
レースは同じチームのフクカツさんと。普通に話しながらリラックスしてスタート。ちょっとそこからのレースの展開・・・と行きたいところですが、実のところあまり覚えていないので、代わりにレースに出るまでにやった事を書き留めてみます。
レースの分析よりも、「レースまでに何をしたか」ソッチのほうが重要で今後役に立つはず。
レース前にした練習
丁度1ヶ月経つか立たないかぐらいの先月、コータロー兄貴に怒鳴られながら登った大野山。調子の底の底だった所から、心を入れ替えせっせと練習を続ける。まずは十三峠を15分台に戻すことと、体重を調子が良かった57kg台へという実にシンプルな目標を立てる。
1週間前に4kgとか急激に落としていた時期もあったが、今回は長い期間をかけてゆっくりと絞っていく。練習も今までパワーを見ながら登っていたけど、練習中も登坂中はパワーを見ずに登る。見るのはタイムのみ。実にシンプル。
帰宅後、パワーデーターをロードする。この「時間」を指標にするか「パワー」を指標にするかは個人差があると思う。実のところ高岡さんの書籍内にもある「決めた時間内で維持しうる最高強度のトレーニングを行う」という事を試しにやってみたら、自分の場合はあっていたという話。
本の話は当ブログでも紹介した「レースに勝つための最強ロードバイクトレーニングを読んだ感想」の通り。
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トレーニングの指標として「時間」を用いるというのは、目標設定した時間中に最大強度でトレーニングする事。そのかいあってか、最終的に15min程は5.6W/kg程出せるように。パワー見ていた時はパワーを維持しようとして、後半尻すぼみぎみだったけど、それも解消できた。
体重を落としつつ、タイムを上げていく→「結果的にウェイトレシオの向上」ということになる。結局指標が「出力」が「時間」に変わるだけで、徐々に強度を上げていく本質は変わらない。古典的な方が自分にあっていたという意外な事実。
使用機材など
機材もまとめておきたい。TIME ZXRSは明らかにTarmacSL4よりも柔らかい。そのせいか、あまり足に来なくなった。ずっと回しながら一定出力を出し続けられる感じ。機材は軽さよりも今回もタイヤと空気圧や転がり抵抗を気にした。
軽いとはいえないカーボンクリンチャー40mm(リム幅23mm)、チューブはSOYOラテックスチューブ、タイヤはS-WORKS TURBO 24Cという、ヒルクライムらしからなぬ装備。重さよりも低い転がり抵抗をを優先。使っているGP4000SII 23CよりもCrrのデーターが低かった太めのTURBO24C。
軽さの時代からCrrの時代に来ているのではと、個人的な考察。Crrって何?という話は「GP4000S2の23Cと25C 空気圧別転がり抵抗比較」にまとめています。
空気圧は「6BAR」「7BAR」「8BAR」「8.5BAR」と何回も十三峠でテストし、ウェイトレシオが低くてもタイムは良かった8.5BAR。ロードレースで8.5BARは危なくて使えないけど(いつもはF7.3/R7.6、雨天F6/R6.3)、単純な登りだけなら8.5BARが良い様子。それ以外は特に軽量パーツは使わず車重は7.3kg程。
SOYOのチューブの話は、「避妊具メーカーのオカモトがラテックスチューブを作った結果 SOYO」で書いたとおり、カーボンクリンチャーのリムが重いのでせめてチューブだけでも軽くし、できるだけ低いCrrを稼ぐ。
タイヤは、「S-WORKS TURBO 24Cインプレッション トニマルティン愛用タイヤ」で書いたとおり。やっぱり自分が使って良いと思ったものを使ってレースに出るのは楽しい。ただ、TURBO減りが早いので普段はコンチGP4000SII。TURBOの注意書きで「Racing ONLY」と書いてあるので減りやすいのを危惧していのだろう。
人間を動かすために今回は食べた。いつもは食べないんだけど。今まで「ヒルクライム」というと前日の晩御飯も気にしていた。しかし今回は茶碗3杯、但馬牛1.5人前食べて、シメはうどん1人前食べて寝る。寝る前にイナーメのリカバリーオイルを塗って就寝。
これも相性があると思うんだけど、結果的には浮腫みやすい自分の足にあっている様子。このへんの話も「イナーメのアップオイルをレースで使ってみた」の通り。
レース3日前はチームの、さとマッサーの家に行ってマッサージを受けた。もしかしたらこれが一番効いているんかな。色々と機材やら、自分の体調やら、色々と楽しみながら試せたのは大きいかもしれない。
さとマッサー、本当にありがとうごさいました。
で、あとは「全開」じゃなくて「全力」で走る。これはヒラタ兄貴からおしえてもらったことか。結局自分が弱かった部分は、メンタル面で途中で折れる時が多かった。これは、監督と色々話をしていた「心技体・高次元で融合された時が選手の旬」の話。自分の場合は心かな。
どのホビーレースでも勝つのは難しいので、単純に嬉しいと言いたい。おそらく、実業団だろうと、ホビーレースだろうと、強くなるための練習の仕方や方法は大差ないと感じる。戦う場所やレース形態が違うだけで、レースに特化した練習や対策をする方が理にかなっているのも理解できた。
ここまできて実のところ、関西シクロクロスのレースがハチ高原の登り時間と同じ30分だったから、嫌いなヒルクライムをエントリーしたというのが本音。なので関西シクロクロスが今から楽しみ。
まとめ:レース総合二位 年代別優勝
ウォーミングアップは三十分かけて徐々に上げて行く。いつもと違うのはガツンとかけずに徐々に上げて行く感じで。190wから始まり辛さのレベルは変わらず240Wぐらいまで回り始めた。確か食べたのは二時間前に団子二本とオレンジジュース300mlをアップしながら。
レースは30分程度なのでボトルも無し。ボトルゲージ二本は外すことに。
という前置きが非常に長くなったけど、レースはここまで書いた準備後、全力で淡々と走ったとしか言い様がないところ。。。スタートしてから平坦が長い。当初ローテーで回して行こうと思うけど、思うように合わず淡々とペースで。
途中の開けたところで一人上げていって反応しそうになるも、ペースを守るべくスルー。クネクネした道は悪いが黄金色のすすきが生い茂り美しい。その辺から一人旅が始まる。途中で一人選手パスしたら突然、「まさかのIT技術者さんww!」という応援で笑ってしまい、結果辛いところでリラックスできた。
パスしてそのまま登る。そのあとはショートコースのゴールで地元の人の応援でペースを上げて、下りで踏みまくって残り1kmからもがく。最後は特にガッツポーズも無くいつも通り粛々とゴール。今回サイクルコンピューターを付けないで走った。
なのでタイムもパワーもわからない。理由はタイムを見ると焦るし、パワーを見ると踏むから。結果的には良かったと振り返ると思う。今回振り返り練習には色々やり方があるのだなと、考えさせられた。ロードのシーズンはそろそろ終わるが、ハチ高原の雄大な景色を見て「次はオフロードだ」と決めた。
色々なタイプの競技に挑戦して、自転車の幅を広げたい。おそらくトータル的に見て底上げになるはずだ。とにかく今回はホビーではあるけど初の1位は嬉しい。これに甘んじずまた練習と機材の探求を続けていこうと思う。
次のレースは関西シクロクロス「岬町せんなん里海公園」に合わせて、イチからトレーニングをして行きます。
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